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2020 年度 研究成果報告書

「共通感覚」の美学(史)的再定義

研究課題

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研究課題/領域番号 16K02232
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 美学・芸術諸学
研究機関東京大学

研究代表者

小田部 胤久  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (80211142)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード共通感覚 / 美学 / 感性論 / 感性論的転回
研究成果の概要

「共通感覚(koine aisthesis, sensus communis)」という古典古代から伝わる概念に二つの系譜があること、すなわち「共通の」という形容詞の意味の相違に応じて、五感に共通の感覚というアリストテレス以来の系譜と、他者と共通の見解(いわゆる常識)というキケロ以来のローマ的系譜とがあること、これは広く認められた通説である。この通説に対して本研究は、(a)これら二つの系譜が歴史的に交叉していることを明らかにするとともに、(b)この交叉のうちに再構成される問題圏が、20世紀末から〈感性論的転回〉を遂げつつある「美学」の現代的課題にとって中枢的な主題をなすことを示した。

自由記述の分野

美学芸術学

研究成果の学術的意義や社会的意義

すでに日本において共通感覚論は、哲学者の中村雄二郎、精神病理学者の木村敏らによって、独自な展開を遂げたが、本研究は美学的な視点から共通感覚に新たな視点を提起した。その成果の一部は、『美学』(東京大学出版会、2020年)という一般書(とりわけ第六章)のうちに示し、研究の社会的還元を行うとともに、学術的には The Journal of Aesthetics and Phenomenology の特集号 The Unconscioius の編集をとおして国際発信した。

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公開日: 2022-01-27  

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