研究課題/領域番号 |
16K02251
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 武蔵野音楽大学 |
研究代表者 |
薦田 治子 武蔵野音楽大学, 音楽学部, 教授 (00323858)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 平家 / 平家語り / 語り物 / 伝承文化継承 / 平家正節 / 伝承音楽の教材 |
研究成果の概要 |
本研究では、伝承の危機にさらされていた音楽種目「平家(平家琵琶とも)」を次世代に継承するためのメソッドの開発と検証を行った。平家は、『平家物語』を琵琶で語る音楽種目で、日本の貴重な文化遺産であるが、2015年の時点で伝承者は今井勉師(1958生、愛知県在住の盲人箏曲家)一人、伝承曲の数もわずかに8曲となっており、しかも、今井師は、平家の指導が難しい状況にあった。そこで、本研究では、演奏CDおよびDVDを併用して、晴眼者が平家の音楽様式を身に付け、江戸時代の伝承譜『平家正節』を読めるようになるための教材と教習メソッドを開発し、若手の演奏家を3人育てることにより、その有効性を検証した。
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自由記述の分野 |
音楽学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『平家物語』が日本の貴重な文化遺産であることは言を俟たないが、この作品は文学作品であるだけでなく、琵琶を伴奏に語られる音楽作品であり、その音楽を「平家」という。平家の伝統は盲人音楽家の手によって700年以上守られてきたが、21世紀になり、伝承者の盲人は一人だけになり、伝承の危機に瀕していた。そこで、晴眼者でもこの音楽を語り、伝承をつないでいくことができるメソッドの開発が急務であった。本研究の成果は、この目的に資することができ、本メソッドで育成した3人の平家演奏家は、国内外からの公演依頼を受け、音楽賞の受賞者も出すなどの成果を上げるに至った。本研究により、平家は、廃絶の危機を免れたといってよい。
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