研究課題/領域番号 |
16K02277
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
仲町 啓子 実践女子大学, 文学部, 教授 (80141125)
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研究分担者 |
山下 善也 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部文化財課, 主任研究員 (40463252)
山盛 弥生 実践女子大学, 香雪記念資料館, 研究員 (90433763)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 女性画家 / 日本女性史 / ジェンダー研究 / 幕末明治初期の女性の移動 / 文人趣味 / 女性の社会的活動 |
研究成果の概要 |
本研究では、江戸時代末に隆盛を極めた南画が、明治維新以後に変質してゆく過程を、南画の主たる担い手であった男性ではなく、女性たちの〈移動〉と〈交遊圏〉をキーワードとして分析した。親密な〈交遊圏〉を基盤とした江戸時代的な遊歴(〈移動〉)に対して、幕末明治期の〈移動〉は往々にしてそれまでの地域社会からの離脱(ただし断絶ではない)を意味していた。しかし、それによって新たなパトロンを獲得し、皇后らによる国家的なプロジェクトにも採用されてゆく道が開けた。主に江馬細香・張(梁川)紅蘭・奥原晴湖・野口小蘋の事例をもとに、女性南画家たちの社会的存在形態の特徴とそれが表現に及ぼした影響を考察した。
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自由記述の分野 |
日本美術史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
明治維新後、絵画活動も大きく変化した。特に本研究は、明治以降に現れる新しい造形活動ではなく、江戸時代的な価値観に支えられた南画に焦点を当てるとともに、周縁的な存在である女性南画家に注目し、明治の絵画界を今までとは異なった視点から照射しようとしたものである。移動と交友圏の質的変化こそ、造形活動を支える社会的基盤の重要性を浮き彫りにするものはない。江戸時代的な移動と交友圏に支えられて活動した奥原晴湖(1837-1913)をはじめとした多くの女性南画家が明治絵画界の表舞台から消えていったのに対して、新時代に適応した希有な女性南画家が野口小蘋(1847-1917)であった。その対照的な特徴を考察した。
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