| 研究課題/領域番号 |
16K02298
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| 研究機関 | 筑波大学 |
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研究代表者 |
太田 圭 筑波大学, 芸術系, 教授 (80194158)
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| 研究分担者 |
荒井 経 東京藝術大学, 大学院美術研究科, 准教授 (60361739)
長崎 巌 共立女子大学, 家政学部, 教授 (20155922)
宮原 克人 筑波大学, 芸術系, 准教授 (80400662)
齋藤 敏寿 筑波大学, 芸術系, 准教授 (70361326)
関井 一夫 大東文化大学, 文学部, 准教授 (50772365)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 日本画 / マチエール / 工芸作品 / テクスチュアー / 染織 / 漆工芸 / 陶芸 / 金工 |
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| 研究実績の概要 |
【内容】本研究では日本画のマチエールの関わりについて、工芸のテクスチャーに関する研究成果を日本画作品に取り入れ、作品として成立させることが目標の一つである。そのための、工芸に関する図版等の資料収集や、実作品の実見は重要視したいものであった。その点について、前者の日本画作品への導入については，研究代表者は３件の展覧会に出品し、入選等の評価を得るとともに、美術館等での展示を通して、社会的に公開した。３件の展覧会は次の通りである。「第43回 創画展」（審査付き公募展、入選、平成28年10月21日から10月28日、東京都美術館。同年11月1日から11月13日、京都市美術館）において『夏の轍』（F150号、181.8×227.3cm、紙本彩色、パネルに高知麻紙）（審査付き、入選）を出品。「平成28年度茨城県芸術祭美術展」（委員として無審査出品、平成28年10月８日から10月23日、茨城県近代美術館）において『花の星々』（F40号、80.3×100.0cm、紙本彩色、パネルに高知麻紙）を出品。「第43回 東京春季創画展」において『風をつなぐもの』（S30号、91.0×91.0cm、紙本彩色、パネルに高知麻紙）（審査付き、入選）（審査付き公募展、入選、平成29年４月13日から４月19日、T-ART GALLERY・TERRATORIA）に出品。【意義・重要性等】現代日本画の表現史を辿ると、明治以前の日本絵画においても、少なからず工芸技法を取り入れた史実がある。本研究では、それを明らかにしつつ、現代日本画においても工芸技法の影響として、日本のマチエールにつながる表現を考察し、実際の作品に活用し、新しい日本画技法あるいは日本画の表現の創出に繋げたいとしている。即ち他の表現領域との融合を積極的に行う中から、それら新しい表現を導き出そうとする所に本研究の意義がある。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の研究計画に対して、工芸領域のテクスチャーに関する資料収集はほぼ計画通りに実施できたことで、日本画のマチエールとの関連性を確認することができた。それに基づいて行った研究代表者の日本画制作におけるテクスチャーの活用を含んだ表現は、ほぼイメージ通りに作品化することができた。それらの作品は３件の公募展で一般に公開することもでき、外部からの評価も得ることができたと言える。同時に研究分担者（陶芸、漆芸、金工、染織）のそれぞれの作品や領域における専門的知識の提供も受けることができ、次年度以降の研究の継続に対する基盤が構築できたと評価できる。その結果、次年度は計画通りに研究を遂行できる見通しがついたことと、同時に新たに留意する課題も見えたことも含めて概ね順調に進展している。
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| 今後の研究の推進方策 |
平成28年度の進捗状況を踏まえ、平成29年度は、引き続き工芸のテクスチャーの考察や資料収集を行い、日本画のマチエールとして活用するための技法的な実験制作を進める予定である。特に「漆芸」と「陶芸」の諸技法に日本画のマチエールに応用性のあるテクスチャーが多数あることが判明したので、平成29年度は漆芸と陶芸を専門とする研究分担者から、重点的にテクスチャーに関する専門的知識の提供を受ける予定である。なお、染織と金工のテクスチャーに関しては同時進行的に資料及び専門的知識を収集する。また、テクスチャーをマチエールに応用し展開する実験制作については、平成28年度同様、審査付きの公募展で日本画作品としての評価を得る予定である。また、本研究を進める中で、研究分担者との共同による、マチエールとテクスチャーに重点を置いた作品展の計画が浮上したので、研究代表者を中心として、その準備も開始したいと考えている。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
研究分担者５名のうち３名において、当初の予定額より支出を抑えることができたことから残額が発生したため。
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| 次年度使用額の使用計画 |
該当の３名に対して、平成29年度の配分予定額に加算した上で再配分し、使用していただく予定。
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