研究課題/領域番号 |
16K02299
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
清水 知子 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (00334847)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 動物 / 芸術 / 現代アート / コミュニティ / エコロジー / テクノロジー |
研究実績の概要 |
平成29年度は、本研究の2年目として資料収集及びその読解、インタビュー調査をすすめるとともに、これまでの研究成果を国際学会で発表すると同時に、成果の一部を出版物として刊行した。平成30年度における出版物による公開、国際学会での発表もすでに決定している。平成29年度は、具体的には、共著本を2冊刊行した。人間以外による芸術制作について考察した論考「「人間の終焉」のあとで―動物・芸術・人工知能」を白川昌生、杉田敦編『芸術と労働』を水声社より刊行した。またジャック・デリダ、ジョルジョ・アガンベンの動物論をふまえてカタストロフィと演劇、文学について考察し、「動物と亡霊―破局の時代の生存のエクリチュール」としてせりか書房より伊藤守他編『ドイツとの対話――〈3.11〉以降の社会と文化』に寄稿した。また『美術手帖』における英国のアーティスト、デイヴィッド・シュリグリーへのインタビュー、及び「これからの美術がわかる―キーワード100」特集の「Social Practice/社会とアート」への寄稿を通して、研究の知見を深めるとともに、その一部を発表するなど幅広く研究活動を行った。さらに韓国で開催されたInterAsiaCultural Studies学会、チリで開催されたKnowledge, Culture, Ecology学会、早稲田大学で開催されたドイツ、ボン大学との共同研究会での発表を通して貴重な意見交換を行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成30年度は2年目にあたるので、国内外のインタビュー調査とそのまとめ、資料収集とその読解に努めるとともに、平成29年度の成果を学会で発表し、そのいくつかは部分的に共著本に論考を執筆した。概ね計画通りに進行している。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は最終年度にあたるため、平成29年度までのインタビュー調査、資料調査を再検討し、その成果を国内外の学会で発表すると同時に研究の成果を総括する。研究成果については、平成30年7月にスペイン、8月にフィンランドと北京において開催される国際会議で発表することが決定している。発表と同時に、3年間の総括として論考にまとめ、その成果を出版物として公開する準備を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
パソコンの購入額が二重に登録されていたことが判明し、今年度へ繰り越しになったため。繰り越しされた金額は海外での研究成果の発表及びインタビュー調査に使用する予定である。
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