研究実績の概要 |
【「情報カード」データベースの作成】①45,909枚の「情報カード」を1件ずつ点検しながら、主要な事項をExcelファイルに転記して、ナンバリングを行った。こうして作成したデータはカードと照らし合わせたり、当研究センター所蔵の書籍と照らし合わせることで、情報を精査した。尚、当センターに書籍の現物がある場合には、その情報をデータベースに盛り込んだ。②スキャナーを使用し、全45,909枚のカードの両面を撮影した。③データベースソフトウェア(FileMaker)を用いて、カードに記載されている情報とカードの画像を一つの画面で閲覧できるプラットフォームを作成し、(①)のデータを流し込み、(②)の画像を貼りつけて、光吉夏弥「情報カード」のデータベースを完成させた。 【カードの保全】「情報カード」は閲覧の利便性と保全の観点から、ふたのついたクリアポケットに入れてファイリングし、光吉自身が分類したカテゴリーを保持したまま、それぞれ背表紙にキーワードを付して配架した。ファイルは複数冊を同時に閲覧することができるので、違うテーマに分類された同じ情報などを、横断的に一度に参照することができる。 【本研究の意義と重要性】光吉夏弥が残した「情報カード」45,909枚を整備してデータベース化することで、光吉が戦前から戦後にかけて蒐集した国内外の児童文学・文化に関する膨大な情報を全貌することが可能になった。作成したデータベースは様々なキーワードで検索できるため、研究目的に合わせて多角的に利用することができる。また、光吉の「情報カード」にはインターネットではすぐに探し出すことができない、古い時代の作家や作品などの情報が多く存在することがわかり、それらを前景化することにも成功している。
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