研究課題/領域番号 |
16K02331
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研究機関 | 多摩美術大学 |
研究代表者 |
久保田 晃弘 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (70192565)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | データ彫刻 / メディアアート / 衛星芸術 / 大地の彫刻 / 成層圏気球 / ライブコーディング / 即興演奏 |
研究実績の概要 |
2018年6月23日に、本研究のARTSATチームは札幌国際芸術祭のSIAFラボと共同で、札幌モエレ沼公園において「夏至祭」と銘打ったレクチャー及びイベントを開催した。これは、2017年に参加した札幌国際芸術祭(SIAF 2017)で実施した《Space-Moere(宇宙モエレ)プロジェクト》の発展プロジェクトの一環で、故イサム・ノグチの手による札幌モエレ沼公園から成層圏気球を放出し、そのモジュールから生成的に送信されるプログラムコードを用いて、遠隔ライブコーディング(=テレコーディング)・パフォーマンスを行うものである。2018年度はこの2017年度に実施したプロジェクトで得られた結果について、更なる検討を行い、気球モジュールおよび地上での受信および表示ソフトウェア、ガラスのピラミッドを用いた会場構成など、あらゆる面でバージョンアップを行い、イベント前半の市民への解説レクチャーも含めて、多くの人に参加してもらうことができた。 こうした研究成果により、本研究プロジェクトは2020年度に開催されるSIAF2020のメディアアート・ディレクターに選出された、ポーランドWROアートセンターのアグニエシュカ・クビツカ=ジェドシェツカさんとコラボレーションすることとなり、2019年5月15日からポーランドのヴラツワフで開催されるWROメディアアート・ビエンナーレ2019に招聘されることが決定した。当初、本研究プロジェクトは2018年度で終了予定であったが、当初の研究目標を超え、国際的な展開と継続が実現することとなった為、2018年度後期はWROメディアアート・ビエンナーレに向け、研究成果となる作品の更なるバージョンアップを主に研究を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
札幌国際芸術祭(SIAF)2017で行った展示や2018年度に実施した夏至祭(札幌モエレ沼公園)等の成果により、ポーランドで開催されるWRO2019への招待が決まり、当初の目標を超え、本研究プロジェクトにおける国際的な展開と継続が実現したため。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は、研究成果発表(WRO2019)およびその取り纏めを行う事を主とする。 WRO2019での展示については、2019年7月29日まで行われるため、展示における地元のアマチュア無線、および衛星通信コミュニティーとの連携など、そこでの交流や議論を踏まえて、さらに制作研究を広く展開していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画は予定通り進んだが、これまでの成果により、2019年5月15日からポーランドのヴラツワフで開催されるWRO2019への招聘されることとなり、最終的な成果の発表、取り纏めの時期を2019年度に変更したため、次年度使用額が発生した。 使用計画は、ポーランドで行われるWRO2019に係る製作費(約15万円)、研究協力者への謝金(約44万円)、研究成果発表旅費(約25万円)の予定である。
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