研究課題/領域番号 |
16K02334
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
鈴木 晶 法政大学, 国際文化学部, 教授 (50196804)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | バレエ / 舞踊史 / ジゼル / ロマンティック・バレエ / 歴史的変遷 |
研究実績の概要 |
2016年4月23日、5月14日、28日の3回にわたって、大学教員、バレエ評論家、大学院生を対象にした「バレエ史研究会」を開催し(会場は法政大学ボアソナードタワーにあるマルチメディアスタジオ)、研究代表者の鈴木晶は、数年前にサンクトペテルブルクで入手した19世紀の「ジゼル」リハーサル譜(楽譜にメモが書き込まれたもの)について、分析研究の現状を3回連続して報告した。(6月に妻が病死したたため、研究会はそれ以後中断されている)。 2017年1月25日~2月5日、研究協力者の高島登美枝(昭和音楽大学非常勤講師)がパリに調査出張し、フランス国立図書館(音楽分館)にて、特別な許可を得ることができたため、数日間にわたってアダンの自筆楽譜をじかに分析することができた。またそれに先だって、ごく一部のみ入手していたアダン自筆楽譜全体のpdfを入手することができたので、実際に自筆譜をみることで、pdfでは不鮮明だった部分を確認・撮影することができた。これによって、原典譜の分析が大きく進展した。2017年度中に、原典譜の分析に関する報告を予定している。 ドイツで出版されたジュスタマンによる舞踊譜は、翻訳をすすめており、2017年度中になんらかの形で公開する予定である。 文献収集とその分析に関しては、これまでに収集した資料の分類・整理をすすめてきた。これについても、逐次更新する形で、2017年度中に「『ジゼル』関連文献リスト」としてインターネットで公開する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
サンクトペテルブルクで入手したリハーサル譜の分析については、すでに3回にわたり、「バレエ史研究会」で発表したが、その後、研究代表者の妻が病死したため、中断したまま今日に至っている。2018年春に再開したいと考えている。 その他の研究はほぼ予定通りすすんでおり、アダン自筆譜に関しては、自筆譜をじかに見ることができたという点で、計画以上にすすんでいるといえる。
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今後の研究の推進方策 |
サンクトペテルブルクのリハーサル譜の分析については、中断している研究報告を2018年春に再開する予定である。 アダン自筆楽譜に関しては、2017年度中に分析の一部を学会で発表する予定である。 ジュスタマンの舞踊譜については、その日本語訳を2017年度中になんらかの形で公開する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2016年6月に研究代表者の妻が病死したため、数ヶ月間まったく研究ができる状態ではなかった。そのため、予算の執行が遅れた。
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次年度使用額の使用計画 |
2017年度と2018年度の2年間にわたって、当初の計画通りに研究を進め、それにともなって予算も執行していく予定である。
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