研究課題/領域番号 |
16K02348
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
北野 圭介 立命館大学, 映像学部, 教授 (60303096)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | イメージ / 新しい唯物論 / メディア / 映画 |
研究実績の概要 |
本年度の研究は、主に、三つの方向性においてすすめられた。 第一に、イメージの物質性に関する国内外における文献資料のうちこれまで集めたものを整理し検討した。理論的なものが中心であり、イメージ人類学、新しい唯物論、そして思弁的唯物論に関わるものが中心であった。 第二に、イメージの物質性という観点から、日本における映像に関する近年の実証的研究の整理と検討もおこなった。 第一の理論的文献の検証と、第二の日本の映像に関わる実証的研究の検証を踏まえ、第三として、日本映像史の再読の試み、とりわけ日本における初期映画の前後を読み直す試みをおこなった。これについては、第18回日本アニメーション学会において「アニメーションと映像をめぐる問い ~アニメ、アニメーション、アニメイティング」と題した基調講演をおこない、その成果の一部を発表した。この発表は、アニメーション史や映画史という既存の専門分野の枠ではなく、むしろ、広い意味でのイメージの実践の歴史に関する日本を事例として研究であるといえ、学会においても多くの高い評価を得ることができた。なお、発表原稿は、「アニメーション研究」第18号に掲載され刊行される予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
理論的文献の整理、実証的文献の整理が一定程度すすんでおり、同時に、成果の一部を公表する機会を得られているため。
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今後の研究の推進方策 |
2017年度は、方針は継続しつつ、さらなる調査をすすめたい。 理論的文献についてはさらなる調査をすすめ、整理する。 また、実証的文献の調査についても関連するトピックを吟味しつつすすめる。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究プロジェクトに関わる調査研究、とりわけイメージに関する展示などの実地調査をおこなうことができなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
本研究プロジェクトに関わって、本年度できなかった調査研究、とりわけイメージに関する展示などの実地調査を補うことも合わせ、次年度の研究をすすめる。
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