一見抽象的な理論化言説の動向に関わる研究であるものの、並走する、同時に芸術作品における実践的思考の調査もおこないえたがゆえに、理論化言説の整理のみならず、難解とされたり同時代芸術作品に関するマッピングについても一定程度作成することができた。 結果、国内外の代表的な研究者とその動向を整理する共同討議を著作物としてまとめ『マテリアル・セオリーズ』(人文書院、2018年)として刊行し、高い評価も受けた。さらに、日本における映像の歴史を物質性をめぐる観点から整理した論文を、フランスはポンピドーメッスで開催された現代日本芸術展「JAPANORAMA」展の図録(2017年)に発表することもできた。
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