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2018 年度 実施状況報告書

岩国市に伝存する和漢古典籍の総合的調査研究―分類総合目録の作成に向けて―

研究課題

研究課題/領域番号 16K02367
研究機関広島大学

研究代表者

妹尾 好信  広島大学, 文学研究科, 教授 (10171357)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード和漢古典籍目録 / 書誌情報 / 岩国徴古館資料 / 岩国市学校教育資料館 / 岩国市中央図書館
研究実績の概要

平成30年度も、前年度に引き続き、岩国徴古館が所蔵する「岩国徴古館資料」の書誌調査を中心に行った。「第Ⅴ類・第九区・歴史(典籍)b和書」に属する資料が対象である。冊子目録には349点掲載されているが、その後の増加分も含めて、「岩国徴古館収蔵資料検索システム」上には647点が存在する。平成30年度も1年間で約20日間調査を行った。それによって、647点のうち約520点を年度内に調査した。残りあと120点ほどの調査を終えれば、検索システムに調査データを反映することができる。なお、調査した資料のうち、『厳島大明神御縁記』について、全文の翻刻と書誌的解題を作成し、『厳島研究』第15号に掲載した。
岩国徴古館の調査と並行して、平成30年度も、岩国市立学校教育資料館の所蔵資料の閲覧調査も行った。こちらも前年度に引き続き、明治期の教科書資料の書誌データを作成した。新たに館内で作成された収蔵書目のリストを電子データで提供されたため、調査の能率が増したのは喜ばしいことである。
また、平成30年度の実績として、もう一つ重要な成果物がある。それは、「岩国市中央図書館所蔵和装資料目録稿」の書名索引の作成である。これは、先に作成した目録掲載の書目を五十音順に配列したもので、各書目には目録内の所在の他に登録番号も付記したので、単なるインデックス機能だけでなく、これだけで書目の出納が可能になるという便利なものである。岩国市中央図書館所蔵和装図書の一般利用者に大きな便宜となるはずである。
平成31年度も、岩国徴古館資料の調査を継続するとともに、岩国市立学校教育資料館の調査も引き続いて行う。岩国徴古館資料の調査は夏頃までに終了する予定なので、秋からは、吉川史料館の調査も始めたいと考えている。
平成30年度に要した経費は、調査にかかる旅費と、調査補助者として同行した大学院生にかかる旅費及び謝金がすべてである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

できれば「岩国徴古館資料」の和書の部の調査を平成30年度内に終えたいと思っていたが、120点ほどが残ってしまった。しかしながら、平成29年度末時点で「1年以上はかかりそうである」と予想していたため、想定内の進捗状況である。遅くとも夏までには終了できる見込みである。
また、並行して行っている岩国市立学校教育資料館所蔵の明治期教科書の調査もほぼ順調に進んでいる。徴古館の調査を優先しているため調査日数は2日間と少なかったが、館内で作成した書目リストの電子データを提供してくれたため、調査の能率は上がっている。

今後の研究の推進方策

平成30年度末時点で、研究計画の変更を要するような問題は発生していない。
平成31年度(令和元年度)には、「岩国徴古館資料」和書の部の調査をできるだけ早く終了し、岩国市立学校教育資料館の明治期教科書の調査についても年度内に終了したいと思う。秋頃からは吉川史料館所蔵資料の調査も始めたい。同館の資料は貴重書から成るが、点数はそれほど多くなく、すでに目録が作成されているので、掲載されている書誌事項の確認が中心となる。研究期間4年目の本年度で、ほぼ一通りの調査を終え、来年度には分類目録の作成作業を中心に行うという当初の計画に変更はない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 岩国市中央図書館所蔵和装図書目録稿―書名索引―2019

    • 著者名/発表者名
      妹尾好信
    • 雑誌名

      内海文化研究紀要

      巻: 第47号 ページ: 1-27

  • [雑誌論文] 岩国徴古館蔵『厳島大明神御縁記』―翻刻と解題―2019

    • 著者名/発表者名
      妹尾好信
    • 雑誌名

      厳島研究

      巻: 第15号 ページ: 19-46

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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