伊予(愛媛)という土地は、現在では特に松山市に関しては、正岡子規や夏目漱石などのゆかりの地として知られ、「俳都」としての認知度も高まりつつあるものの、それ以前の動向についてはあまり注目されてはこなかったように思われる。しかし現在のそういった状況に至る、前近代における文学・文化活動、学問活動の実態を解明し、その変遷の過程の道筋を明らかにしていくことは、文学研究の領域においてはもちろん、地方創生などが謳われる昨今においては社会的な面からしても重要になることは間違いない。本研究課題はそういった愛媛のそれまで看過されがちであった部分に光をあてることとなり、今後の愛媛を考える一助となるものと考える。
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