(1)サハリン州大学(ロシア・ユジノサハリンスク市)における国際シンポジウム「"Crossroads of cultures ": Sakhalin Island From the perspective of history and literature〔文化の交差点:サハリン島から見た歴史と文学〕」での研究発表("Recalling Refugees: Narrative of Mobility in Yoshida Tomoko"〔〈難民〉を呼び起こす:吉田知子における移動の語り〕)に合わせて日本人居留民の社会的文化的生活状況に関する調査を行った。同じくシンポジウムの発表者で、本課題の研究協力者である大阪経済法科大学の宋恵媛研究員にユジノサハリンスク市内の『新高麗新聞』社(旧『朝鮮労働者』、『レーニンの道へ』)社主へのインタビューおよび文化・教育活動関係記事を中心にバックナンバー(1950年~61年)調査を行っていただいた。 (2)立命館大学生存学研究所の美馬達哉教授との共同企画で国際シンポジウム「共有できない平和/争いが移動する」を開催し、発表者の一人としてコーネル大学のブレット・ド・バリー教授を招聘(研究発表タイトルは「多和田葉子と方法としての翻訳:脱構築と「ポスト人種」の問い」)し、来日に合わせて研究会を行った。 (3)宋恵媛氏による元サハリン州大学教授の朴勝義氏へのインタビューが新型コロナウイルスにより中止を余儀なくされたため、研究計画を変更してアメリカ軍占領下の在日朝鮮人取り締まり、朝鮮語メディアによる抵抗運動、中央アジア高麗人コミュニティの文化活動などコリアン・ディアスポラに関する資料収集を行っていただいた。
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