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2016 年度 実施状況報告書

1940年代の東アジアにおける日本児童文化受容とナショナリズムに関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K02419
研究機関専修大学

研究代表者

米村 みゆき  専修大学, 文学部, 教授 (80351758)

研究分担者 奥田 浩司  愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (90185538)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード児童文化 / 児童映画 / 受容 / ナショナリズム
研究実績の概要

国立台湾図書館の台湾学研究中心(台湾学研究センター)で「宮沢賢治全集」(1940年 十字屋書店)、「宮沢賢治研究」(1939年)の調査、および、現地の新聞の調査を行った。地元紙の中で「台湾日日新報」昭和16年4月18日、同年4月20日付の紙面に、日活映画「風の又三郎」の広告の掲載を発見した。また昭和15年9月15日号、10月23日号に文部省推薦映画として紹介記事を発見した。劇場が「大世界館」であること、午後7時3分からの上映であること、直前に「日本ニュース」が3分間上映されてきたことなどの上映状況が確認された。写真入りの記事では、昭和15年9月15日号、10月23日号に文部省推薦映画として紹介記事があった。また、劇場の着工の記事(昭和10年7月7日付)も確認された。千名以上の観客を収容できる劇場であったこと、住所は「西門町二丁目二十一番地」であったこと、外観は白亜、日比谷両議場の特徴を折衷し、内部は日本劇場に範をとっていたこと、敷地600坪、地下1階、地上3階、収容人員は地階は千四名、二階四百四十九名、中二階二百五十名で、鉄筋コンクリートの「堂々たる」「白亜館」であったことが確認された。同劇場での上映映画は、日本映画では、日活、POL、松竹各社の巨作のみをピックアップしたものであったことが確認された。「台北の興行界も活気を呈する」と期待されたものであった。
韓国語でのアニメーションの翻訳の打ち合わせを定期的に行い、論文を準備中である。また、上記児童映画の調査結果を英語で論文を執筆中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

中国での調査については、国内所蔵の新聞資料に該当資料が見いだせなかったため遅れている。しかし、研究協力者の協力により、台湾での調査が進み、その点で一定の進捗があったと考える。今年度も国内外で同様に調査を行い、できるだけ多くの資料を収集してゆきたい。

今後の研究の推進方策

今年度は中国を中心に資料調査を行うことを予定している。インタビューの準備も進めている。同時に韓国語翻訳を進めること、英語での論文発表についても準備を進めている。
得られた成果については、研究論文のかたちで、報告することを予定している。

次年度使用額が生じた理由

中国の研究協力者の都合で、調査ができなかったことが、大きな要因となっている。また、国内の調査機関に該当する資料がなかったことも要因となっている。

次年度使用額の使用計画

今年度は、中国で受容のインタビューを行うようで、その際の旅費や通訳等の謝金として使用する。
東アジア日本語教育学会での発表を予定している。

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公開日: 2018-01-16  

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