研究課題/領域番号 |
16K02429
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 青森公立大学 |
研究代表者 |
横手 一彦 青森公立大学, 経営経済学部, 教授 (60240199)
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研究分担者 |
野坂 昭雄 山口大学, 人文学部, 教授 (20331936)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 長崎原爆 / 長崎(浦上)原爆 / 長崎原爆映像資料 / 長崎の被ばく画像記録 / 旧日本映画社 / 長崎原爆文学 |
研究成果の概要 |
2K被ばく記録映像から、4K被ばく記録映像を作成(〈映像資料〉)し、研究の基礎資料として、145枚の〈画像資料〉を切取った。それら画像に相当する、あるいは対応すると推定する、主として長崎市浦上地区を実査した。また、各地点を撮影した。その一事例を一頁内の上下段に併置して、145事例の『記録集』〈視覚資料〉と作成した。 また市内踏査や資料発掘に努めた。被ばく証言や具体例などを含めた〈文字資料〉を作成し、145画像の〈視覚資料〉に対応させた。一つの〈視覚資料〉に、一頁の〈文字資料〉を付して、計二頁を基本とする一事例(一場面)として、紙媒体の資料集『記録集』(私家版)を作成した。
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自由記述の分野 |
日本近代文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今日的な立ち位置から、長崎原爆に関する「事実」を積み重ねた。『記録集』(私家版)には〈視覚資料〉(被ばく画像・現在の長崎市内の被ばく地点)と、〈文字資料〉(被ばく証言・関連資料・市内踏査)を併置した。それらは、限定的で、個別的である。しかし被ばくの現実を具体的に明示する。原爆の犠牲者という歴史的な出来事に対して、今日的な記録や理解の不足を再確認する問い掛けでもある。 被ばく者(当事者)の直接的な語りは、遠からず、確実に消滅する。個人の証言に依拠し、被ばく後を構想する手法に、自ずと幾つかの困難や限界が生じている。現状の未達に対して、被ばく画像を史的に位置付けることに本研究の意味があると考える。
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