研究課題/領域番号 |
16K02467
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 東京女子大学 |
研究代表者 |
田中 美保子 東京女子大学, 現代教養学部, 准教授 (30385380)
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研究協力者 |
鳥越 けい子
菱田 信彦
平松 幸三
林 望
長沼 登代子
ワトソン ヴィクター
ボストン ダイアナ
ウィリス マーティン
バトラー キャサリン
菅谷 美佳子
磯部 理美
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ルーシー・M・ボストン / グリーン・ノウ・シリーズ / マナ・ハウス / 音楽と音環境 / 手仕事 / 言語と文体 / イラストレーション / ダイアナ・ボストン |
研究成果の概要 |
英国の女性作家L・M・ボストン(1892-1990)の全体像を「総合芸術家」として多角的に浮き彫りにすることを目的として、日本と英国の研究者9名による共同研究を行った。多様な芸術活動と音響感覚と自然環境保護意識との関係に着目し、ボストンの音楽的嗜好やマナ・ハウスの音環境、文学作品や手仕事(パッチワークや植栽)を、サウンドスケープと環境文学(エコクリティシズム)の研究法を併用することにより分析した。 その結果、ボストンの創作活動は他の諸芸術活動と関係し影響し合っていたこと、また、社会情勢も敏感に取り入れていることなどが明らかになった。これらは、従来のボストンの作家像を塗りかえる新たな発見となった。
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自由記述の分野 |
現代英国児童文学研究および翻訳研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、文学とサウンドスケープという専門領域の異なる研究者の協同や、コーパス言語学、音響環境学、ジェンダー表象(手仕事論)などの研究者の協力による多角的な視座からの分析により、その多彩さゆえにこれまで研究対象として敬遠されてきたL.Bostonの総合芸術家としての側面と、聴覚的特性および環境意識との密接なつながりを明らかにした。この研究を通して、これまで児童文学の作家としての側面ばかり注目されてきたボストン研究の広がりに寄与するとともに、日英の多様な研究者が協力よる学際性豊かな研究をなし得た。
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