研究課題/領域番号 |
16K02486
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
大藪 加奈 金沢大学, 国際基幹教育院, 教授 (30283146)
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研究分担者 |
大藪 千穂 岐阜大学, 教育学部, 教授 (10262742)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | アーミッシュ / 児童文学 / 子ども / 宗教 |
研究実績の概要 |
この研究は、アーミッシュ・コミュニティーを題材とした児童文学作品を収集分類し、テキストの分析を行うものである。また、作品だけでなく、受容研究として読者や出版社によるウェブサイト等の記述も調査分析する。アーミッシュ題材の作品の中には、アーミッシュやその他の再洗礼派を対象読者としている作品と、一般読者を対象としている作品があるので、それぞれに特徴的な主題や表現方法があるか、記述や描写のされ方に差はあるか、比較分析する。
本年度は、一般読者向けアーミッシュ題材図書の分析と図書の分類、アーミッシュコミュニティーおよびアーミッシュの表象研究を行った。アーミッシュの子ども画主人公の児童文学シリーズに焦点を当てて、「アーミッシュらしさ」をどのように表現しているか、調べた。 また、アーミッシュ研究、表象研究の初期成果発表として、2016年6月9日~11日に開催された国際アーミッシュ学会(Amish 2016--Continuity and Change:50 Years of Amish Society)において、アーミッシュや再洗礼派の若者の悩みについての記述やその悩みにアドバイスする宗教者や一般人、その悩みを共有する手段としての雑誌の質問コーナーに関する発表を行った。(Can You Help ME? World View of Amish Youth Observed in "Young Companion") 新たに出版された図書等の収集については、初期成果発表ですべての予算が使われたので、来年度以降に行う事としたほか、今後はアーミッシュ関係図書を収集しているエリザベスタウンカレッジや、パースウェイ出版社の図書館などの利用も視野に入れ、エリザベスタウンカレッジの司書やパースウェイ出版社と連絡を取った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初期成果を国際学会でアーミッシュコミュニティー・アーミッシュ表象研究について発表出来た。また、アーミッシュ題材図書の精読も進んでいる。文献研究だけでなく、研究協力者とのコンタクトや、その他の協力者との連絡も進んでいて、研究環境が整ってきている。
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今後の研究の推進方策 |
2017年度は、まずアーミッシュ題材作品の分析および受容研究の発表をカナダ・ヨーク大学で開催される国際児童文学学会世界大会(ISRLC 2017 Congress)で発表する。また、再洗礼派対象の雑誌などを出版しているPathway Publishingを訪ね、出版社の図書館にて、文献調査を行う。 アーミッシュ題材作品の収集およびアーミッシュ関係文献の精読をさらに進め、成果を論文として発表する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
分担者の航空券発券のタイミングにより、余剰金が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
2017年度の国際学会参加・現地調査のための費用に充てる。
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