研究課題/領域番号 |
16K02499
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英米・英語圏文学
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研究機関 | 神戸市外国語大学 |
研究代表者 |
松永 京子 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (50612529)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 原爆文学 / 核文学 / 先住民文学 / アフリカ系アメリカ文学 / カナダ先住民 / エコクリティシズム / 植民地主義 / 核・原爆表象 |
研究成果の概要 |
本研究では、多様な人種的・文化的背景をもつアメリカ作家による核と原爆の言説に注目し、エスニック・ポリティクスや社会運動の関係から検証することで、アメリカ〈核文学〉の枠組みをより幅広く多角的な文学的枠組みへと再構築することを試みた。具体的には(1)アメリカ南西部、北西部、カナダ北西準州における先住民文学を核開発の歴史や植民地主義との関連から調査・分析、(2)アフリカ系アメリカ作家による核・原爆表象を公民権運動と反核運動との関係から検証、(3)日系被爆者表象や日系文学における核汚染のテーマをトランスパフィックな環境的視座から考察した。
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自由記述の分野 |
アメリカ文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的・社会的意義は、従来のアメリカ核文学研究では注目されてこなかった環境、人種、エスニシティといったテーマに斬り込むことで、より幅広く多角的な〈核文学〉研究の体系化に貢献したことである。また、これまで単独で研究されることの多かった北米先住民文学、アフリカ系アメリカ文学、北米日系文学における核の言説を総体的に捉える試みは、これまであまり交わることのなかった〈核文学〉研究と〈エスニック・マイノリティ〉研究の領域横断的な対話の可能性を示したという点においても大きな意義がある。
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