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2018 年度 実績報告書

朝鮮戦争期の韓国、在日朝鮮人社会、沖縄の文学者の動向についての比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K02604
研究機関琉球大学

研究代表者

呉 世宗  琉球大学, 人文社会学部, 准教授 (90588237)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード朝鮮戦争 / 在日朝鮮人文学 / 植民地主義 / 脱植民地主義
研究実績の概要

2018年度は、本研究計画の目的に沿って朝鮮戦争期の在日朝鮮人文学者の動向や作品についての資料収集とその検討を行った。資料の収集は、国会図書館、東京都立図書館、日本近代文学館、東京大学や一橋大学などの附属図書館、朝鮮奨学会附属資料室、在日韓人歴史資料館等をまわった。
(1)『新朝鮮』『北極星』『解放新聞』といった、朝鮮戦争期に日本語と朝鮮語で書かれた雑誌や新聞を収集し、また文学関連資料及び思想関連資料の調査収集を進めた。また金達寿、張斗植、洪允杓、権敬沢、呉林俊などの文学者の作品の収集も行っていった。
(2)朝鮮戦争期の在日朝鮮人の文学者の動向を知るために、当時の組織である民戦と、非公然の組織であった祖国防衛委員会(祖防委)との関係についての調査を行った。その際、機関誌『統一戦線』『朝鮮中央時報』『先鋒』『祖防の旗のもとに』といった資料を、またあわせて日本共産党の対在日朝鮮人方針に関する資料を収集した。
(3)集めた資料をもとに、在日朝鮮人の文学者が、日本という異国の地での植民地的/脱植民地的/冷戦体制的価値の葛藤のなか、いかなる言説を生み、それが韓国の文学者や沖縄の文学者のそれとどのような点で重なり、また異なるのかについての考察を行った。
得られた研究成果は、韓国・済州島や沖縄での学会等の場で報告し、また研究代表者が所属する大学で関連するワークショップを開催し、そして論文や書籍などで発表した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 玄月「蔭の棲みか」についての一試論―桐野夏生『ポリティコン』と比較して2019

    • 著者名/発表者名
      呉世宗
    • 雑誌名

      琉球アジア文化論集 : 琉球大学人文社会学部紀要

      巻: 5 ページ: 37-58

  • [学会発表] 又吉栄喜「豚の報い」における月について2019

    • 著者名/発表者名
      呉世宗
    • 学会等名
      又吉栄喜「豚の報い」韓国語翻訳記念ワークショップ
  • [学会発表] 在日朝鮮人文学の文学的抵抗について2018

    • 著者名/発表者名
      呉世宗
    • 学会等名
      全国文学者大会(韓国・済州島)
  • [学会発表] 在日朝鮮人文学における動物について2018

    • 著者名/発表者名
      呉世宗
    • 学会等名
      東アジアの植民主義と文学研究会 第五回研究大会
  • [学会発表] 崎山多美の他者の触れ方2018

    • 著者名/発表者名
      呉世宗
    • 学会等名
      日本社会文学会2018年度秋季大会
  • [学会発表] 在日朝鮮人文学とその歴史的背景2018

    • 著者名/発表者名
      呉世宗
    • 学会等名
      韓国・東西大学
    • 招待講演
  • [図書] 沖縄と朝鮮のはざまで―朝鮮人の〈可視化/不可視化〉をめぐる歴史と語り2019

    • 著者名/発表者名
      呉世宗
    • 総ページ数
      368
    • 出版者
      明石書店

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公開日: 2019-12-27  

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