研究課題/領域番号 |
16K02612
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文学一般
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
間藤 茂子 早稲田大学, 国際学術院, 教授 (90579468)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 日系ペルー文学 / 日系人の記憶 / 南米日系人社会 |
研究成果の概要 |
目的は、日系ペルー・ボリビア・アルゼンチン社会におけるナショナリズムの構築と変貌を文学・文化作品を通じて探究することであった。リマにある日秘文化会館とボリビア、サンタ・クルーズ県のオキナワボリビア歴史資料館で調査と資料収集を行なった。コロナ感染前は、ペルー、ボリビア以外にアメリカ議会図書館、シカゴ大学図書館で資料収集を行なった。日系ボリビア、アルゼンチンに関する研究は進まなかったが、日系ペルー人のナショナリズム的な記憶の構築とそれを掻き乱す文学・文化作品についての研究は進んだ。その結果、図書1冊、論文(学術誌)3本、学会発表論文1本、図書章の論文5本を発表し、国際会議でも発表を行なった。
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自由記述の分野 |
日系ペルー文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
南米ペルー・ボリビア・アルジェンチンに渡った日本人が移民共同体の中で、日本ナショナリズムがどのように構築され、変貌したかを文化・文学作品を通し研究した。日系移民証言の記録に関する歴史学・社会学的研究は進んでいるが、文化・文学作品に現れる移民の他の記憶を分析した。主流で均一化された証言とは何なのか、それに合わない証言の意味を探求した。文化・文学作品から浮かび上がる多様な証言を示すことで、1分野の研究領域では見逃されがちな側面を映し出すことができた。また、知らざれる日系人の記憶を表すことで、日本に構築された記憶は単なる1面に過ぎなく、記憶を振り返り更新していくことの大切さを提示する研究である。
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