研究課題/領域番号 |
16K02642
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研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
森 若葉 国士舘大学, イラク古代文化研究所, 共同研究員 (80419457)
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研究分担者 |
前川 和也 国士舘大学, イラク古代文化研究所, 共同研究員 (60027547)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 楔形文字 / シュメール語 / アッカド語 / 粘土板 / エラム語 / イラン |
研究実績の概要 |
イラン国内の古代メソポタミア文明遺跡(マルヤン、スサ、バルデ・コルガル)で出土し、テヘランのイラン国立博物館が所蔵する、未公刊の楔形文字粘土板資料の調査研究(翻字、翻訳)を継続している。 対象とする資料には、エラム語、シュメール語、アッカド語の楔形文字資料のほか、原エラム文字資料が含まれる。今年度は、テヘランに渡航し、現地博物館の研究者と今後の成果公開に向けた打ち合わせをおこなった。 京都大学総合博物館が所蔵する資料については、紀元前三千年期のシュメール語楔形文字粘土板および紀元前二千年紀前半のアッカド語粘土板の内容を調査し、その一部の発表を行った。ほかの資料についても、現在、発表・公開の準備を進めている。 また、シュメール語楔形文字文献の自動認識についての研究にも共同研究者として参加しているほか、文字論の観点からみた、シュメール系楔形文字の特徴についても研究発表をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
イラン国立博物館での調査・研究については、日本において、研究をすすめるとともに、テヘランに渡航し、博物館関係者と、研究の報告および研究計画について打ち合わせをおこなっている。 京都大学総合博物館の粘土板資料については、毎週1回のペースで博物館内で資料調査を行い、すべての資料の発表にむけた準備を着実に進めている。
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今後の研究の推進方策 |
イラン出土粘土板資料は、断片的で解釈が難しい資料も多いが、イラン側と協力し、研究調査を継続し、少しでも多くの内容読解を目指す。京都大学所蔵の粘土板については、最終年度にすべての資料の出版を計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
3月にイランでの研究調査・打ち合わせが入り、テヘランでの宿泊費等の金額が確定できなかったため。
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