研究課題/領域番号 |
16K02643
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
西口 純代 東京理科大学, 理学部第一部教養学科, 講師 (10571797)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | データ収集 / レンディル語 / 新たな現象 / ケニア / ジブチ / 文脈 / 時制 |
研究実績の概要 |
2018年度もケニアとジブチに渡航し研究活動を行なった。ケニアに関しては母語話者居住地域へ旅行し、データ収集を行った。その結果、他の周辺言語話者との接触が増え、ダセナッチ語、ソマリ語以外の周辺言語も比較データを収集した。具体的には、アファール語、ブルジ語、さらに新たにレンディル語のindexicalと否定に関するデータも集めることができた。ブルジ語は辞書、本はあるが言語学の文献が存在せず、Sumiyo Nishiguchi (2017)``Shift-together in Burji" (2017) 日本言語学会第55回大会予稿集で私が書いたくらいである。レンディル語も希少で辞書くらいしかない。データを記録し、理論的分析ができたことはよい機会であった。これらの少数言語は現地に滞在しなければなかなかデータ収集が難しい。5年計画で毎年渡航しているうちに研究協力者も交代しているが、現地の協力者が大変協力的でデータを提供してくれるので感謝している。ダセナッチ語、ソマリ語、アファール語のindexicalの研究においては、2018年度は新たな現象を調べ、期待する結果が出ているので、効果的に論文の形でまとめたい。少数言語であるだけでなく、文脈変化に関する理論上の論争ー文脈は変化しないというKaplan (1977)に対する反論(Schlenker 1999他)ーに関してさらに一石を投じると期待する。2018年度は特にダセナッチ語に関する論文が書籍の一章として出版された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ収集は順調で書籍の一章も刊行された。ソマリ語の調査のスピードを上げる必要がある。
|
今後の研究の推進方策 |
2019年度はダセナッチ語の指標と否定に関する書籍出版を目標とする。2019年度より学事予定が異なる研究機関へ異動したため、ジブチ、ケニアへの渡航期間を延長することが可能となった。
|
次年度使用額が生じた理由 |
謝金の見込額が異なったため。次年度謝金に組み込む予定である。
|