研究課題/領域番号 |
16K02643
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研究機関 | 小樽商科大学 |
研究代表者 |
西口 純代 小樽商科大学, 言語センター, 准教授 (10571797)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | indirect reports / de re / indexical / monster / Dhaasanac / Rendille / Somali / corpus |
研究実績の概要 |
ケニアの首都ナイロビでダセナッチ語研究協力者と、また周辺言語であるRendille語の母語話者とのセッションを一週間行ったあと、ケニア北部ダセナッチ族の村Ileretに滞在した。まずナイロビから空路で北へ移動し、トウルカナ湖をボートを手配して村まで渡った。研究協力者の家族を通してダセナッチ族の文化背景を知ることができた。またTurkana Basin Institute (TBI) Ileretに滞在し、TBIの協力者とのセッションを行った。アメリカの地質学者のグループと交流した。 ジブチではソマリ語だけでなく、Afar語のデータも収集した。研究成果としては、今年度はRendille語の指標についての研究を発表し、予稿集の形で論文を発表することができた。また大学の一般向け公開講演会でダセナッチ語、ソマリ語の指標と否定に関する講演を行った。またこれまでの実地調査で収集した言語データを使用した論文の副産物として、東クシュ語コーパスの構築を実施した。そしてコーパスについての研究発表と論文公開を行った。コーパスはまだ完成途上であるが、ソマリ語以外の言語のコーパスは他になく、貴重なものである。現在、ダセナッチ語、ソマリ語の他、周辺言語の研究をまとめた本の出版を準備中である。またヨーロッパでの研修の成果として、ダセナッチ語のPresuppositionに関する論文を書いた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までの研究成果が160ページの本の内容にまとまっているので、概ね順調と言える。ダセナッチ語と比較して、ソマリ語の方が遅れているが、ダセナッチ語と他の言語のデータが予想より集まっているので、良しとする。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は新型コロナ危機により、渡航予定を年度末とし、2021年2-3月に計画している。ジブチとケニアに渡航し、データの拡充に務める。またダセナッチ語、ソマリ語とその周辺言語に関する本の出版を行う。ジャーナルに論文を投稿する。研究発表が採択になったが来年度に開催が延期になった、アメリカでのアフリカ言語学会の論文を発展させる。
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次年度使用額が生じた理由 |
謝金の支出見込みを下回った。次年度は旅費に充当する。
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