大阪方言の特徴を世代間の変化を観察することによって映し出し、日本語話者には大阪方言を特徴づける音韻的要因を探求した。グリコ、ビスコなどの商品の命名当時は中高(すなわち真ん中の音が高い)ピッチで発音されていたが、徐々に語頭の音だけが高く発音されるように変わって来た。しかし全ての中高語が頭高に変わってしまっているのではなく、新しく作られている語ではやはり若年層でもユニバ、ファミマ、のように中高語として誕生している。コンビのように共通語ではめったに高いピッチで発音されない「ン」の音も高く発音される。このような特徴とピッチ型の関連性を統率音韻論によって解明、認可主層を提唱し、理論の発展にも貢献した。
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