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2022 年度 実施状況報告書

バリ語山地方言の会話コーパスと語彙データベースの構築

研究課題

研究課題/領域番号 16K02673
研究機関大阪大学

研究代表者

原 真由子  大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (20389563)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2024-03-31
キーワード社会言語学 / バリ語 / インドネシア語
研究実績の概要

本研究の目的は、インドネシア共和国バリ州におけるバリ語山地方言社会の特徴をふまえた組織的な会話コーパスを構築した上で、言語外の要素と言語構造、言語使用の相互作用を自然会話に基づき考察し、またバリ語山地方言に影響を与えるバリ語標準方言であるバリ語平地方言と国語インドネシア語の混在の傾向と分布を考察することである。そして、会話や談話に現れる語彙を収集済みの山地方言語彙に追加し、山地方言に特徴的な文化語彙を含む、また言語外の要素と言語の関係およびコード混在や借用などの社会言語学的変化に関する情報を盛り込んだ、山地方言語彙データベースを編纂することを目指している。
2022年度は引き続き、バリ語山地方言地域であるバリ州ブレレン県プダワ村でこれまで収集した、語彙および会話データを整理し、記述するという作業を進めた。また、それらと関連する村の社会構造、儀礼や行事、慣習といった言語外の事象について、画像・映像を含め、調査中に得られたデータを整理し、その内容を文化語彙の記述に反映させた。また、9月に約2週間、数年ぶりの現地調査を行うことが可能となり、確認が必要であったデータの記述内容についてさらに調べることができた。本研究の中心課題である、バリ語山地方言社会の文化的特徴と言語の関係の探求に必要な土台を整備が進んだと言えるが、まだ予定よりも遅れ気味であるため、研究期間をさらに1年延長し、2023年度も継続する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2022年度は、長らくできなかった現地調査を行うことができ、データの記述内容の確認が進んだが、バリ語山地方言会話の書き起こしや新たなデータ収集が遅れている。

今後の研究の推進方策

2023年度も現地調査を行い、遅れを取り戻したい。まず、バリ語山地方言会話の収集および書き起こしを行う。そして、これまでのバリ語山地方言語彙の記述を確認しながら、新たな語彙収集を行いたい。語彙収集については、以前初期的な調査を行い収集した、山地方言地域の文化社会と密接な植物と植物利用についての語彙をもとに、さらに広げて調査したい。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由は、2022年度は長らくできなかった現地調査ができ、バリ語山地方言語彙データの記述内容の確認が進んだものの、収集済みの会話の書き起こしや新たな会話・語彙収集が遅れており、再延長を行うため。主に現地調査のための旅費ととして使用する計画である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)

  • [雑誌論文] インドネシア・バリ州における法令に見られるバリ語政策の方向性2023

    • 著者名/発表者名
      原真由子
    • 雑誌名

      外国語教育のフロンティア

      巻: 6 ページ: 79-90

  • [雑誌論文] コーパスデータを用いたインドネシア語応用教材の開発における課題2022

    • 著者名/発表者名
      森山幹弘、原真由子、降幡正志
    • 雑誌名

      インドネシア 言語と文化

      巻: 28 ページ: 105-122

  • [学会発表] インドネシア語の二重目的語構文の運用2023

    • 著者名/発表者名
      原真由子
    • 学会等名
      第3回OSIP記念フォーラム
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] “Honorifics” of the Bali Aga dialect in the domain of religion2022

    • 著者名/発表者名
      Hara Mayuko
    • 学会等名
      International Conference on Languages and Arts across Cultures 2022
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2023-12-25  

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