• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

中国黒龍江省における危機に瀕するダグル語の社会言語学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K02686
研究機関大分大学

研究代表者

包 聯群  大分大学, 経済学部, 准教授 (40455861)

研究分担者 呉人 徳司  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (40302898)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードダグル(達斡爾)語 / 危機言語 / 言語接触 / 言語変化(言語変異) / 混合言語(Mixed Language) / 社会言語学 / 言語シフト / コードスイッチング
研究実績の概要

平成28年度に以下の調査研究を行った。
1)2016年9月15日-21日までに分担者の呉人徳司氏とともに一週間程度の現地調査を行った。黒龍江省チチハル市梅里斯ダグル族区におけるダグル語の言語実態及びその使用実態を調査し、当地域のダグル語に関する情報収集を行うことができた。
2)言語調査を行う際、まず梅里斯ダグル族区におけるダグル語の高齢者母語話者の徳新氏(81歳)、鄂氏(78歳)を対象にし、語彙や物語などを語ってもらい、データの収集作業を行った。さらに黒龍江省チチハル市梅里斯ダグル族区におけるダグル族中学校のダグル人生徒を対象にし、言語使用や言語意識に関する調査を実施した。そして、9月21日午前にチチハル市に戻り、チチハル市民族高校のダグル人生徒(一部)を対象にし、同様なアンケート調査を行った。
3)2017年3月下旬にて再び現地入りをし、チチハル市民族高校において、ダグル人教員やダグル人(前回不在で回答が得られなかった)生徒を対象にし、言語使用や言語意識に関するアンケート調査を実施した。
4)現在、言語データやアンケート調査について分析を行っているところである。今年の10月にマカオで開催される国際都市言語学会にてアンケート調査の結果について発表を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成28年度に計画していた黒龍江省チチハル市梅里斯ダグル族区におけるダグル語の言語実態に関する調査、及びアンケート調査ができ、データの収集が順調に進展している。従って、基本的に当初の予定通りである。

今後の研究の推進方策

1)今後も引き続き調査を行い、分担者と緊密に連携を取り、データのまとめなどを行う予定である。
2)今年の9月に現地調査をし、11月下旬に、東京にて日中国際ワークショップを開催する予定である。その際、主にダグル語を中心にする予定である。
3)国際会議を通じて、同分野の研究者らと意見交換を行い、ダグル語の研究動向などに注目していきたい。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 4件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 「黒龍江省チチハル市泰来県におけるモンゴル人の言語教育、言語使用、言語意識及びその言語実態」2016

    • 著者名/発表者名
      包聯群
    • 雑誌名

      『現代中国における言語政策と言語継承』

      巻: 3 ページ: 145-223

  • [雑誌論文] 中国黒龍江省チチハル市におけるダグル語の実態(初2015、修正再掲)2016

    • 著者名/発表者名
      包聯群
    • 雑誌名

      『現代中国における言語政策と言語継承』

      巻: 3 ページ: 50-71

  • [雑誌論文] 「多様性に満ちた共生社会の構築を目指して―危機言語満洲語の保護と復興―」(To construct a full diversity of Coexistence Social-Protection and Reconstruction of the Endanger Language Manchu)2016

    • 著者名/発表者名
      包聯群
    • 雑誌名

      Proceedings of The 3rd ASIA FUTURE CONFERENCE

      巻: ISSN 2432-0528 ページ: CD-ROM

    • 査読あり
  • [学会発表] 「ダグル人の言語使用と言語意識ー中国黒龍江省チチハル市における若年層を事例としてー」2017

    • 著者名/発表者名
      包聯群
    • 学会等名
      国際都市言語学会(The International Association of Urban Language Studies,IAULS):ULS15
    • 発表場所
      マカオ大学人文学院(マカオ・中国、予定)
    • 年月日
      2017-10-15 – 2017-10-17
    • 国際学会
  • [学会発表] 「1960年代の満洲語口語にみられる中国語の影響 ― 『満語口語研究』を中心に―」2016

    • 著者名/発表者名
      包聯群
    • 学会等名
      日本中国語学会:2016年度全国大会
    • 発表場所
      立命館アジア太平洋大学(大分県・別府市)
    • 年月日
      2016-11-12 – 2016-11-13
  • [学会発表] 「言語の保存と文化継承―満洲語を事例として」2016

    • 著者名/発表者名
      包聯群
    • 学会等名
      第十回中国社会言語学国際シンポジウム
    • 発表場所
      中国南昌大学国際会議室(南昌市・中国)
    • 年月日
      2016-11-04 – 2016-11-08
    • 国際学会
  • [学会発表] 「多様性に満ちた共生社会の構築を目指して―危機言語満洲語の保護と復興―」(To construct a full diversity of Coexistence Social-Protection and Reconstruction of the Endanger Language Manchu)2016

    • 著者名/発表者名
      包聯群
    • 学会等名
      第三回アジア未来会議にて(渥美国際交流財団関口グローバル研究会主催、文部科学省、外務省、九州経済連合会など協力。)
    • 発表場所
      北九州市立大学本館(福岡県・北九州市)
    • 年月日
      2016-09-29 – 2016-10-02
    • 国際学会
  • [学会発表] 臨床方言学の可能性―フフホト市の医療現場における中国語とモンゴル語の二言語使用やコミュニケーションの状況―」2016

    • 著者名/発表者名
      バダマ・オスル、包聯群など
    • 学会等名
      第十四回都市言語研究国際シンポジウム
    • 発表場所
      中国南京暁庄学院(南京大学共催)国際会議室(南京・中国)
    • 年月日
      2016-08-10 – 2016-08-13
    • 国際学会
  • [図書] 『楊凱栄教授還暦記念論文集』(「1960年代の満洲語口語にみられる中国語の影響 ― 『満語口語研究』を中心に―」)2017

    • 著者名/発表者名
      包聯群
    • 総ページ数
      出版予定 (457-471)
    • 出版者
      朝日出版社
  • [図書] 『言語復興の未来と価値 理論的考察と事例研究  Minority Language Revitalization Contemporary Approaches』(「Identification and Practical Situation of Endangered Languages in China」)2016

    • 著者名/発表者名
      Huang Xing, Bao Lianqun
    • 総ページ数
      316(269-285)
    • 出版者
      三元社
  • [図書] 『現代中国における言語政策と言語継承』(第3巻)2016

    • 著者名/発表者名
      包聯群
    • 総ページ数
      250
    • 出版者
      三元社

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi