研究課題/領域番号 |
16K02694
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
嶋田 珠巳 明海大学, 外国語学部, 教授 (80565383)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | アイルランド英語 / 言語接触 / 文法形成 / World Englishes |
研究実績の概要 |
本年度の研究実績は次の(1)~(3)にまとめられる。 (1) アイルランド英語に関する調査 : アイルランド共和国コーク市においてアイルランド英語の文法に関する調査を行った。 (2) 世界の英語使用状況に関する調査:世界の諸英語を言語接触および社会言語学的観点から検討した。教育における英語の使用状況などに関して文献調査を行った。 (3) 研究成果の公開:アイルランド英語の文法に関して、とくに'tis...文を中心に考察し、文法的イノベーションと文法形成を捉える理論を研究発表Contact-induced Grammatical Formation: A Model for Hiberno-Englishにまとめ、English in Contact学会において発表した。また一般に向けては、これまでのアイルランド英語と社会言語学研究の観点から「世界は英語を選択するのか」という題目のもとに公開講座「コトバの未来」を担当した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アイルランドにおいての調査期間が十分に取れなかったことから、話者の言語意識調査など当初計画通りに進めることができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
(1) 文法に関することがらと話者の言語意識に関することがらの両方において、アイルランド英語のフィールド調査をさらに進める。 (2) 言語意識と言語使用について、とくに接触による言語変化との関連において、理論面での検討をさらに進める。 (3) 言語をめぐる社会状況の変化とアイデンティティ論、さらに文法形成に関する言語意識の関与性について、追加の調査と検討を行う。 (4) 研究発表を含め、当該プロジェクトの研究成果のまとめを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
おもにアイルランドでの調査のための日程を十分に確保することができなかったために次年度使用額が生じた。現地にて文法調査と話者意識調査を行い、言語使用と言語意識形成に関するより精緻な理論の提案に繋げる。
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