研究課題/領域番号 |
16K02695
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研究機関 | 麗澤大学 |
研究代表者 |
笹原 健 麗澤大学, 外国語学部, 講師 (10438921)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 上ソルブ語 / 文らしさ / 文末表現 / 語順 / モダリティ / 情報構造 |
研究実績の概要 |
本研究期間の2年目にあたる平成29年度は,前年度に学会発表をおこなった文末に現れるモダリティ表現について検討を行った。その中間報告的な発表を,平成29年5月に8th International Contrastive Linguistics Conference(於アテネ大学,ギリシャ)で“Post-sentence-final modal expression in Upper Sorbian and German”という題目で行った。 平成29年年8月8日から9月5日まで,ドイツ・ザクセン州クロストヴィッツ村にて,文末に現れる要素に焦点をあて,資料を収集する現地調査を実施した。調査では音声資料と映像資料の両方を集めることを予定していたが,調査場所の制約により,映像の収集を断念した。音声は想定していた資料を得ることができた。また,本年度全体を通じ,理論的先行研究を精読する作業を継続的におこなうことで,知見を広げることができた。 平成30年1月,滋賀大学経済学部講演会の講師として招かれ,「ソルブ人の言語と文化」という題目で講演を行った。この講演はソルブ人に関する一般的概説が主であるが,本研究課題の内容にも触れている。 なお,平成28年10月にInternational Symposium on Verbs, Clauses and Constructions(於ラ・リオハ大学,スペイン)で発表した内容が当学会論文集に収録されることが決まり,2018年度中に公刊される予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は国際学会で発表することで成果を出すことができた。その反面,現地調査で予定していた映像資料の収集を断念せざるを得なかった。音声資料は想定していた通りに実施できている。なお,平成30年度に予定している現地調査で映像資料を集めるかどうかは検討中である。次年度への橋渡しができているかどうかの観点から,上記区分であると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間最終年度である平成30年度は,前年度までに収集した資料の再分析を行っていく。また,発表申し込みをしていたJ.P.シャファリク大学(コシツェ,スロバキア)で開催されるWord-Formation Theories III & Typology and Universals in Word-Formation IVが採択され,平成30年6月に口頭発表を行う予定である。この発表成果を平成30年8月に実施を予定している現地調査に役立て,種々の問題を解明することに努めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度中に,次年度のスロバキアでの国際学会発表が採択され,使用予算の見直しを行う必要が生じた。生じた次年度使用額は上記海外学会への参加費の一部として使用する。
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