研究課題
基盤研究(C)
世界の言語の統語的比較は、生成文法では以前より大いに注目されているが、認知言語学の分野において発展した構文文法ではそのような試みは少ない。本研究ではそういった試みの一つとして、認知構文文法の立場から、ドイツ語、英語、日本語において基本的な項構造構文(自動詞構文、自動詞移動構文、他動詞構文、二重目的語構文)の比較を行った。その結果、3言語の相違は、それぞれの言語にみられる基本的な傾向に帰することができると考えられることが判明した。
ドイツ語学
本研究は、統語的パターン自体が意味を持つという構文文法の立場から、ドイツ語、英語、日本語の基本構文の比較を行った。類似する基本構文は典型的な場合、どの言語でも似た状況を言語化するのに使われるが、それがどの程度広く、またどのような条件で使われるかに関しては、言語ごとに差異がある。この差異が外国語学習の際の障害となりうる。本研究はそのような差異を明確化した点で、これらの言語を外国語として学ぶ学習者にとって有益となるものである。