本研究では、現代日本語の話しことばである共通語と生活語としての首都圏方言の音声を明らかにした。現代共通語の基礎の東京方言は共通語化によって特色が失われている。関東諸方言には、かつての東京方言に共通する方言の特徴を持つ地域が多くある。首都圏の若い世代は現代の東京方言と類似する言語を話しており、首都圏方言を形成している。そこで、関東諸地域において老年層方言と若年層の話す首都圏方言とを比較して東京方言から首都圏方言への変化を詳しく明らかにする。 現代日本語の話しことばについて臨地調査をもとに実態を明らかにした研究成果により、共通語の音声やアクセントについての日本語の話しことばの標準を示す規範となる。
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