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2016 年度 実施状況報告書

スピーチアクトのポライトネスに関する歴史語用論的研究:コーパスからのアプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 16K02780
研究機関法政大学

研究代表者

椎名 美智  法政大学, 文学部, 教授 (20153405)

研究分担者 滝浦 真人  放送大学, 教養学部, 教授 (90248998)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード歴史語用論 / コーパスアプローチ / ポライトネス / スピーチアクト
研究実績の概要

28年度は、歴史語用論研究におけるコーパスの使用について、その方法論、メリットとデメリットなどに関する発表、シンポジウムや研究発表を複数回依頼され、本テーマと関連付けて発表することになった。また、同トピックにて論文執筆も行った。理論的な事柄については、こうした学会発表、論文執筆により、考察が深められたと思う。特に、歴史語用論については何度もシンポジウムで発表する機会があったし、歴史社会語用論研究会の立ち上げにも貢献できたので、同研究分野の研究者との交流と意見交換により、さらなる研究の充実が見込まれる。
また、今後の研究を進めるための問題点を考えるための材料として、大学生と社会人を対象にした「させていただく」に対する抵抗感についての詳細なアンケート調査をした。多くの協力者の助けにより、約1000人を対象に調査を行い、有効な回答数が850以上得られた。その結果をPCに入力し、統計処理をして、分析、考察をし、学会発表をしたところ、様々なフィードバックが得られたので、再検討して論文にまとめて投稿した。それは2017年末には発表される予定である。その後はコーパス調査の段階に入った。前例がないので、方法論を探りながら、分析をしている段階である。結果については国際学会(国際語用論学会)で発表する予定であり、すでにアブストラクトを書いて、受領された。共同研究者との検討会も定期的に行っているし、国内外の研究者との交流、意見交換も行えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

外部からの要請で学会で論文発表やシンポジウムでの研究発表が多かったために、どちらかというと理論的な枠組みについて論じたり、書いたりすることになったが、自分の研究にも反映できる内容だったので、結果的には充実した研究が行えたと言える。調査については、約1000人を対象にしたアンケート調査ができたので、その結果をまとめた。学会発表でフィードバックをもらったり、統計の専門家の意見を聞いたりしながら、考察を深めることができた。また、共同研究者との話し合いも数多くできたし、共同研究発表も初めて行うことができた。当初の計画通り、研究は進められている。

今後の研究の推進方策

今後は、大型の日本語のコーパスを調査して、その結果を分析し、考察する段階に入る。すでにコーパスの調査は始めているので、時間をかけて分析をしていく必要がある。共同研究者との検討会により、常に進捗状況を話しあいながら、研究を進めていく予定である。
推進する方法としては、共同研究者との定期的な検討会、結果報告とフィードバックを得るための国内外での学会発表に努めたい。

次年度使用額が生じた理由

計画していなかった学会で発表するように招待されたので、旅費、滞在費が必要になったこと、想定していなかった統計の合宿プログラムが発表され参加することになったので、そのための参加費、滞在費等が必要になったので前倒し請求したが、全額を使うほどの支出がなかったため。

次年度使用額の使用計画

今年度は国際学会に参加するので、そのための旅費、滞在費、参加費として使用したい。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 4件) 図書 (5件)

  • [雑誌論文] [書評論文]定延利之『コミュニケーションへの言語的接近』2017

    • 著者名/発表者名
      滝浦真人
    • 雑誌名

      『語用論研究』

      巻: 18 ページ: 102-112

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] テキスト分析入門:「おしゃべり」の語用論的文体論2017

    • 著者名/発表者名
      椎名美智
    • 雑誌名

      『Smile』

      巻: 20 ページ: 21-30

  • [雑誌論文] Pragmatic Implications of Historical Data: Speech Acts in the Flux of Power2016

    • 著者名/発表者名
      椎名美智
    • 雑誌名

      日本英語学会 CDRom

      巻: - ページ: -

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] A New Direction in Historical Pragmatics: (Im)politeness in Historical Data2017

    • 著者名/発表者名
      椎名美智
    • 学会等名
      明治大学国際シンポジウム
    • 発表場所
      東京都中野区、明治大学
    • 年月日
      2017-03-20
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 「させていただきます」について発表させていただきます。2017

    • 著者名/発表者名
      椎名美智、滝浦真人
    • 学会等名
      動的語用論学会
    • 発表場所
      京都府京都市左京区、京都工芸繊維大学
    • 年月日
      2017-03-05
    • 招待講演
  • [学会発表] コーパスアノテーション(タグ付け)の功績と課題 「語用論研究におけるアノテーション利用の現状」2016

    • 著者名/発表者名
      椎名美智
    • 学会等名
      英語コーパス学会
    • 発表場所
      東京都世田谷区、成城大学
    • 年月日
      2016-09-01 – 2016-09-02
    • 招待講演
  • [学会発表] 歴史言語学の新しい潮流 「歴史語用論研究の動向:「これまで」と「これから」2016

    • 著者名/発表者名
      椎名美智
    • 学会等名
      関西言語学会
    • 発表場所
      京都府京都市伏見区、龍谷大学
    • 年月日
      2016-06-11
    • 招待講演
  • [図書] 「のスタイル――アリスとハリーのおしゃべりに注目して――」豊田昌倫他編著『英語のスタイル:教えるための文体論入門』2017

    • 著者名/発表者名
      椎名美智
    • 総ページ数
      294 (pp. 102-114)
    • 出版者
      研究社
  • [図書] 『異言語との出会い 言語を通して自他を知る』2017

    • 著者名/発表者名
      滝浦真人・佐藤良明 編著
    • 総ページ数
      272 (pp. 201-266)
    • 出版者
      放送大学教育振興会
  • [図書] 「歴史語用論」加藤重広・滝浦真人編著『語用論研究方ガイドブック:A Guidebook for Research in Pragmatics』2016

    • 著者名/発表者名
      椎名美智
    • 総ページ数
      294 (pp. 105-131)
    • 出版者
      ひつじ書房
  • [図書] 『語用論研究方ガイドブック:A Guidebook for Research in Pragmatics』2016

    • 著者名/発表者名
      滝浦真人(共編著)
    • 総ページ数
      294
    • 出版者
      ひつじ書房
  • [図書] 「社会言語学」加藤重広・滝浦真人『語用論研究方ガイドブック:A Guidebook for Research in Pragmatics』2016

    • 著者名/発表者名
      滝浦真人
    • 総ページ数
      294 (pp. 77-103)
    • 出版者
      ひつじ書房

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公開日: 2018-01-16  

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