研究課題/領域番号 |
16K02801
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
小林 幸江 東京外国語大学, その他部局等, 名誉教授 (40114798)
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研究分担者 |
伊達 宏子 (平野) 東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 講師 (30759311)
林 俊成 東京外国語大学, 大学院国際日本学研究院, 教授 (70287994)
望月 圭子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (90219973)
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研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2019-03-31
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キーワード | 日本を超えた日本語教育 / JLF(リンガフランカとしての日本語) / 遠隔討論会 / 非母語話者間の日本語 / 母語話者・非母語話者間の日本語 / 言語的多様性 / 越境コミュニケーション / コミュニケーション・ストラテジー |
研究実績の概要 |
本科研では2017年度の計画に従い、(1)データ収取、(2)関連する研究会での研究の途中経過の発表の二つのことを行った。 (1)データ収集について:日本語母語話者間(2回)、非日本語母語話者間(1回)、母語話者・非母語話者間(1回)でスカイプによる遠隔討論会を計4回実施し、その音声データを文字化したものをデータとして用いている。結果として、2017年度は、下記「現在までの進捗状況」に示すように、2017年度は、当初計画の分の8割にとどまっている。 (2)途中経過の発表について:2017年7月16日に東京外国語大学で開催された「外国語教育の変革 国際連携・高大連携・ICT」2017 国際ワークショップ(望月圭子代表の科研公開研究会との共催)で「「日本を超えた日本語教育-海外の大学との遠隔授業を通して共通日本語の可能性を探る-」という題でこれまでの途中経過を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初計画では、2017年度中にデータ取集は終了する予定であったが、結果はその8割にとどまっている。最大の理由は、研究代表である私が昨年度退職していることから、学内で私自身の裁量がききづらいことが挙げられる。本科研では遠隔による討論会を実施し、その音声を文字化し他者をデータとしているが、遠隔討論会開催には学内の施設、学生の協力、また海外の協力校の協力は欠かせない。すべて学内の研究分担者の協力を得て成り立つものであるが、大学が改変の時期を迎え研究分担者にとってそれに伴う負担が著しく増えており、私からの協力依頼の限界を感じることが多い。また、そのような状況の中で強力な研究分担者が昨年度の後半に特別研修で不在となったことがあり、データ採取に手間取っている。同じ理由で、当初計画していた、オンラインによる公開研究会の調整がたたなかった。最終年度の企画としたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度は本科研の最終年度となる。まずは、積み残している、データ収集(母語話者・非母語話者間の遠隔討論会)を完了し、科研チーム内でデータ分析を積み上げていきたい。その結果を基に、(1)2018年度内に国内外で開催予定の日本語教育に関わる研究会での発表を目指す。(2)2019年1月~3月に海外の連携研究者の参加を得て、オンライン科研公開研究会を実施する
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次年度使用額が生じた理由 |
理由は三つあげられる。①2017年度に予定した音声データ採取・文字化が遅れたため、謝金の支払いがなくなってしまったため、②共同研究者との打ち合わせのため、淡江大学訪問が予定されていたが、調整がつかず、訪問がかなわなかったため、③データ収集終了後に予定していた「オンライン科研公開研究会」の開催が2018年度に延期されたため、それにかかわる謝金等がなくなったため。 2018年度に上の3点を実施する予定である。①積み残しのあるデータ収集を行い、文字化する、②協力校訪問については、再検討することとする。③オンライン科研公開研究会の開催を実施する。
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