研究課題
本科研では、前科研を引き継ぎ、日本語教育史研究の教材の充実に向けて、1945年以降現代に至るまでの国内および海外の日本語教育の主要なトピックをまとめ、当領域の教材リソースとしてウエブ上に公開した。具体的には、本テーマに取り組む者が 1)先行研究を読み解き、自ら歴史資料を確認しながら自律的にすすめられるよう、具体的な「課題」と参考文献や一次資料などの「文献」とデータベース等のアーカイブのリストを示すこと、2)当分野に関し通時的、共時的に主なトピックが概観できることを目的とし、ウエブサイト『ようこそ!日本語教育・学習史のホームページへ』(http://ynu-isc-kokusai.jimdo.com/)の充実を図った。その内容は、1945年以降の日本語教育の現代史に関し、Ⅰ 国内 Ⅱ 東アジア Ⅲ 東南・南アジア Ⅳ 欧州・ロシア・中央アジア Ⅴ 南北アメリカ 大洋州 Ⅵ 中東アフリカ の六つの地域に分け、それぞれの地域における5~12点の「課題」と、2~8点の先行研究や資料情報を「文献」として各「課題」に示した。「文献」以外の内容は、中国語版と英語版を作成した。研究代表者は、毎年三つの講義・演習で日本語教育史のテーマを扱っている。2018年度には、本ウエブサイトを通して日本語教育史を学んだ複数の受講生が、授業での発表をもとに国内外で研究発表を行い、当分野への取り組みを促すことに一定の成果を得たと感じている。日本語教師養成課程において「日本語教育史」という科目の位置づけは希薄であり、日本語教育に携わる者が、先人の足跡に触れ、歴史を知り学ぶという機会が極めて限られている。一つの学問分野の内容は、その学史をたどることによって一望できるという考え方もある。日本語教育学という学問領域において本科研がその一助となれば幸いである。本年度は、当授業の教育実践についての論文を1本、関連の内容で3本を執筆、海外講演、発表を2件行った。
すべて 2019 2018 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 3件、 査読あり 4件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
日本語教育連絡会議論文集
巻: 31 ページ: 93-101
日本とフィンランドの出会いと繋がり-100年にわたる関係史-
巻: - ページ: -
Suomi ja Japani - kaukaisten maiden läheinen suhde
Koreans in Central Europe To Yu-ho,Han Hung-su,and Others
巻: Ⅱ ページ: 33-44,
ヨーロッパ日本語教育
巻: 22 ページ: 437-442
巻: 30 ページ: 27-36
https://ynu-isc-kokusai.jimdo.com/