本研究の目的は、様々な社会的・個人的要因による学習意欲構造の変化や発達に配慮した大学での英語学習者育成のためのカリキュラム構築・学習支援のための指針の作成であった。 縦断的質的・量的研究の結果をまとめると、語学留学や大学での授業を通して英語に触れるものの、日ごろのサークル活動やアルバイトに多くの時間と労力を使うことも影響し、研究参加者は持続的な英語学習意欲を持ち続けることは難しかったようである。就職の際に必要な英語資格試験の学習ニーズは時に表出したが、英語話者と意思疎通をしてみたいといったコミュニケーション意欲にはつながらず、国際社会で必要な英語力の習得のための意欲までは発達していかなかった。
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