研究実績の概要 |
以下の基調講演、研究発表を行った。基調講演では、日本の英語辞書の発達、英語教育の現状、辞書使用の現状を概観し、近年の英和・和英辞典の主な動向、特徴に言及した。和英辞典に関しては、ラーナー・コーパスの使用、ディスコースの扱い、文化的な情報の提示に焦点を当てた。研究発表では、見出し語の日本語に英語の等価表現を配する和英辞典の構造故に収録しきれない情報が存在することを指摘した。和英辞典に収録されない英語基本情報のソースとして、Longman Active Study Dictionaryを調査したが、中級者向け英英辞典とはいえ受信型の辞書であるため、研究者が求めている類の情報を即与えてくれるものではなかった。今後の和英辞典はただ単に日本語と英語の等価表現を結びつけるだをけではなく、使用者が発信の際応用可能な形で情報を提示することも検討していくべきであると提案した。 研究発表前に松坂ヒロシ先生に検証を依頼した。和英辞典の限界、日本人が発信のために使える英語に関しご助言を頂き、今後の研究の一助としてコーパスを見てみる価値があるであろうという示唆も頂いた。 基調講演:Yamada, Shigeru. 2018. “Recent Changes of English-Japanese and Japanese-English Dictionaries.” The First Salindunong International Conference. April 2-4, 2018. Grand Caprice Restaurant and Convention Center, Cagayan de Oro, Philippines. 研究発表:山田茂.2018.「理想的な和英辞典の編集と使用」日本英語表現学会第47回全国大会.東海大学高輪キャンパス.6月23‐24日.
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