今年度が最終年度ということで、年度当初から、主として研究成果のアウトプットの仕方について議論をしながら研究を進めた。年度の前半では、これまでに収集したインドネシア語の用例を整理するために作業用の用例集フォーマットを作成した。そのフォーマットを使ってそれぞれが分担された派生語の用例について「文法情報タグ」「語構成タグ」「着目点タグ」の記入を行い、毎回の研究会で議論を行った結果、例えば既に合意した用例集のフォーマットでは派生語をどのように活用するかが分かりにくいため、対象とする派生語の左側と右側の「共起する語」というタグを設定することに変更することとするなど修正を加えていき、年度末にはある程度満足のいくフォーマットを完成させることができた。 また品詞の分類による記述と文中の役割の記載が混在している点、着目する観点の表現方法についても統一的な用語とする必要性などについても議論を深めることにより、より見やすい用例集の作成とその公表に向けて研究を進めることができた。 今年度で本テーマによる共同研究が終了するが、すでに3名の研究者で合意を見ているように、次年度からは本研究テーマの新たなフェーズとして共同研究が行えるよう科学研究費補助金の申請を行っており、それによってこれまで8年間にわたって実施してきた共同研究の一層の発展を期すべく研究を継続することについても確認している。
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