研究課題/領域番号 |
16K02905
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研究機関 | 京都精華大学 |
研究代表者 |
寺尾 美登里 京都精華大学, 人文学部, 特別研究員 (80751411)
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研究分担者 |
柿原 武史 関西学院大学, 商学部, 教授 (10454927)
神谷 健一 大阪工業大学, 公私立大学の部局等, 講師 (50388352)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 外国語教育 / 外国語教材 / 高大接続 / 教育支援ツール |
研究実績の概要 |
本年度は、本研究課題のひとつである新規ツール‘応答パターン提示ツール’の作成に取りかかるため、5月22日に第1回目の研究打合せを実施し、研究計画とツール作成者、ツール素材作成者の役割分担について確認した。 まず、ツール素材の質問文作成のために、スペイン語テキスト出版社大手4社に問い合わせ、ここ3、4年でよく使われているテキストの聞き取りを行った。それらのテキストの中から①できるだけ新しいもの、②高大連携に鑑みたもの、③初級テキスト、④応答文が多そうなもの(文法書は避ける)の条件で6冊に絞り込んだ。その後、それら6冊のテキストの中からさらに応答文を手分けして抜き出し、重複しているものやツール素材として相応しくないような質問文を除き、105の質問文を抽出した。 次に、このツールの素材は教科書通りの通り一辺倒な受け答えではなく、現地の大学生や高校生などの若いネイティブスピーカーの生のやり取りを素材として取り入れたいと考え、その質問に対する応答パターンを現地で取材録音した。8月と2月にスペインへ出向き、現地で3人グループのものが2パターン、2人グループのものが3パターン録音することができた。さまざまな背景の若者のやり取りを録音するために、年齢、性別、地域にもバリエーションを持たせた。スペインに付け加え、国内でメキシコ人学生とスペイン人留学生とのやり取りを録音する機会も持てた。録音された応答パターンは現在、ツールの素材として活用できるよう、ファイルを整理中である。 これらと並行して、ツール作成者は新規ツール試行版を作成し、これまでにはない音声教材の導入も試みた。 さらに既存、新規を問わず、このツールが母語・継承語教育支援のためのツールとして活用できるかどうかを模索するため、母語・継承語・バイリンガル教育(MHB)研究会に参加し、情報収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現地調査が年度末ぎりぎりになってしまったことで、その成果の整理が遅れ、そのことでツール作成にも影響が出てしまっている。また、研究分担者の所属が変更となり、新しい研究環境の中で、研究基盤の整備をする必要があったため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度現地調査で得た素材をツールソフトに使えるよう整備して新規ツールを作成し、それを授業の現場で取り入れる。そのフィードバックを重ねて改善、修正を加え、より完成度をあげることを目指していく。 また、既存ツールをより汎用性の高いものとするため、さらにデータベースを整理する。
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次年度使用額が生じた理由 |
スペイン出張が年度末となってしまったために、請求書等の書類が揃わず、請求できず、次年度へ持ち越す形となった。
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次年度使用額の使用計画 |
書類が揃った時点で請求し、使用。
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