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2017 年度 実施状況報告書

英語教育・日本語教育・国語教育における学年別・レベル別教材の横断的調査

研究課題

研究課題/領域番号 16K02908
研究機関神戸女学院大学

研究代表者

建石 始  神戸女学院大学, 文学部, 教授 (70469568)

研究分担者 眞野 美穂  鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (10419484)
岩男 考哲  神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (30578274)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード国語教科書 / 英語教科書 / 日本語教科書 / 教材 / 出現頻度 / 語彙・文法
研究実績の概要

平成29年度の研究実績は大きく4つに分けられる。
まず,一つ目として,児童・生徒向けの日本語教科書を合計91冊収集した。これによって,国語教科書,英語教科書,日本語教科書の収集作業はほぼ完了したことになる。
次に,二つ目として,平成28年度に収集した小学校国語の検定教科書56冊,中学校国語の検定教科書15冊,ならびに中学校英語の検定教科書の内容を分析した。各教材から,語彙,文法事項などの項目の抽出,分類し,各言語教育分野ごとに分析を行った。収集した教科書の内容を分析することで明らかになったことについて,学会発表(岩男考哲・宮地弘一郎(2017)「日本の「国語」の教科書で提示される語彙に関する調査」)を行った。また,学術論文(眞野美穂・鈴江涼子(2017)「中学校英語検定教科書における動詞の出現頻度調査:現状と課題」)では文の構造を決定するにあたり中心的な役割を果たす動詞に着目し,英語教科書の分析を行った。現行中学校英語検定教科書すべてにおける各動詞の使用頻度の実態を教科書別に明らかにし,出現する動詞の総数及び異なり語数において大きな偏りがあることを明らかにした。
さらに,三つ目として,国語教科書,英語教科書,日本語教科書の内容のデータ化を行ったことがあげられる。この作業によって,教科書に使用される語彙・文法項目の調査を行うことが容易になった。
最後に,四つ目として,各言語を対象にした,母語・第二言語の習得研究の先行研究を収集した。語彙・文法に焦点を当て,どのような特徴が見られるかなど,先行研究から探った。
以上の研究実績をもとに,次年度も継続して研究活動を行いたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成29年度の研究計画として,当初は(1)教材の分析,(2)教材分析結果の発表,(3)母語・第二言語習得研究に関する資料・先行文献の収集,(4)分野間での比較という4つを予定していた。
それに照らし合わせてみると,(1)と(3)はおおむね順調に進展したものの,(2)と(4)は研究代表者の学内業務が多忙だったため,および共同研究者の異動に伴い,計画の再調整の必要が生じたため,やや遅れている。今後,速やかに進めていきたい。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策として,平成30年度は(1)分野間での比較,(2)言語習得研究の成果との比較,(3)研究成果の発表,(4)最終報告作成・まとめという4つを予定している。
(1)分野間での比較については,各分野の教材の特徴を持ち寄り,分野間で横断的な共通点、相違点の分析を行う。また,研究協力者を活用することで,効率的に分析を進める。
(2)言語習得研究の成果との比較については,(1)で得られた特徴と,これまでの母語・第二言語習得研究でわかってきた言語習得上の特徴を比較することで,各教材の特徴と課題を探る。
(3)研究成果の発表については,(2)で得られた研究成果を代表者・分担者が国内外の学会で発表し,意見を得る。またそれをもとに論文を執筆し,学会誌に投稿する。
(4)最終報告作成・まとめについては,学会で得られた知見をもとに,各研究分担者が最終的な研究報告書作成作業を行う。

次年度使用額が生じた理由

【理由】
(4)の分野間の比較の遅れにより,研究協力者へ依頼予定だった補助業務が遅れたことで,謝金分の支出ができなかった。
【使用計画】
平成30年度分に依頼を速やかに行い,研究を進める。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 中学校英語検定教科書における動詞の出現頻度調査:現状と課題2017

    • 著者名/発表者名
      眞野美穂・鈴江涼子
    • 雑誌名

      鳴門教育大学研究紀要

      巻: 33 ページ: 295-308

  • [雑誌論文] 中学校「国語」・「英語」教科書における「異文化間交流」像 : 「コミュニケーション能力の育成」の前提を問う(その3)2017

    • 著者名/発表者名
      仲潔・岩男考哲
    • 雑誌名

      社会言語学

      巻: 17 ページ: 75-87

    • 査読あり
  • [学会発表] 連体詞「ある」・「一+助数詞+の」と共起する表現2017

    • 著者名/発表者名
      建石始
    • 学会等名
      関西言語学会第42回大会 ワークショップ「名詞句が関わる指示機能と叙述機能」
  • [学会発表] 名詞述語文の「主観性」について2017

    • 著者名/発表者名
      岩男考哲
    • 学会等名
      関西言語学会第42回大会 ワークショップ「名詞句が関わる指示機能と叙述機能」
  • [学会発表] Paths to second language acquisition: Motion event descriptions in L1 and L2 English and Japanese2017

    • 著者名/発表者名
      Miho Mano & Yuko Yoshinari
    • 学会等名
      International Cognitive Linguistics Conference (ICLC) 14
  • [学会発表] 日本の「国語」の教科書で提示される語彙に関する調査2017

    • 著者名/発表者名
      岩男考哲・宮地弘一郎
    • 学会等名
      2017中國文化大學日本語文學系國際學術研討會
  • [図書] 日本語の限定詞の機能2017

    • 著者名/発表者名
      建石始
    • 総ページ数
      165
    • 出版者
      日中言語文化出版社
  • [図書] 中国語話者のための日本語教育文法を求めて2017

    • 著者名/発表者名
      庵功雄・杉村泰・建石始・中俣尚己・劉志偉
    • 総ページ数
      140
    • 出版者
      日中言語文化出版社
  • [図書] コーパスから始まる例文作り 担当第3章「時を表す表現」2017

    • 著者名/発表者名
      中俣尚己編,建石始著
    • 総ページ数
      45-66
    • 出版者
      くろしお出版

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公開日: 2018-12-17  

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