研究課題/領域番号 |
16K02935
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
栗原 文子 中央大学, 商学部, 教授 (60318920)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 異文化間能力 / ガイドライン / J-POSTL / グローバル市民性 / 高校の実践例 |
研究実績の概要 |
2018年度は高校の教員30名近くに、異文化間能力に関する詳細なアンケートを実施した。アンケートにはJ-POSTLやFEPAの能力記述文を使用した。各記述文に関する教員の理解や、認識、さらに実践と結び付けられるか否かについて、自由記述欄と5件法を用いた、アンケートである。分析方法は、質と量の二つの側面から行うため、質的分析の際に用いるソフトNVivoの講習を受けた。また、高校の教員2名と連携して、授業や特別活動(伝統文化の発信)における異文化間能力の育成実践について、これまで学会で共同発表した内容をまとめる作業を始めた。こちらについては、2019年度中に出版予定である。さらに、3月にドイツ・ミュンヘン大学で行われたグローバル市民性育成に関する国際会議に参加・発表すると同時に、異文化間能力やグローバル市民性の研究の第一人者であるM.ByramやC.Kramschの発表を聞き、これらの関係性や育成の重要性について、理解を深めることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
高校教員に実施したアンケートの分析を2018年度中に行いたかったが、遅れている。今年度8月までに分析を終え、その結果をもとに、記述文を用いた異文化間教育のガイドラインを策定したい。また、学術論文として、本科研の研究結果をまとめていきたい。
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今後の研究の推進方策 |
アンケート分析を8月中に終わらせ、その結果をもとに、英語の授業において異文化間能力の育成に教員が活かせるようなガイドラインの策定を試みたい。その際に、それぞれの能力を育成するための実践事例を提示し、教室の内外で、生徒がどのような活動をすればよいのかを具あ体的に提案する。さらに評価についても、ルーブリックやポートフォリオの使用など、可能な限り具体的に提案したいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
論文作成予定であったが、アンケートのデータ処理に時間がかかっており、そのために必要なソフトの更新の費用などを使用しなかったため。今年度は、データ処理に必要なソフト更新代や論文投稿代、さらに学会発表(The 17th Asia TEFL採択済み)のために、助成金を使用する予定である。
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