研究課題/領域番号 |
16K02948
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
庄村 陽子 (一瀬陽子) 福岡大学, 人文学部, 教授 (30368881)
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研究分担者 |
團迫 雅彦 九州大学, 人文科学研究院, 専門研究員 (50581534)
木戸 康人 神戸大学, 人文学研究科, 非常勤講師 (30800841)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 第二言語習得 / 英語 / 複合動詞 / 結果構文 |
研究実績の概要 |
本研究の目的はまだ解明の進んでいない「複合動詞」の第二言語習得調査を通して、中間言語において母語の影響が反映されやすい領域と発達上の誤りが出現しやすい領域とを明らかにすることである。本研究で取り上げる主な研究課題は以下の2点に集約できる。 (a)第二言語学習者の母語はどのように第二言語知識に影響を与えるのか。 (b)母語の違いに関わらず、中間言語に共通して観察される発達上の特徴はあるか。 これらを解明するために今年度は英語の複合動詞、複合名詞、結果構文に関する習得調査を実施した。今回は前回のクラウドソーシングを使用した実験とは異なり、紙ベースの対面調査の手法を採用し、大学生への調査実験を2種類実施した。
1つ目はSnyder(1995, 2001,2012)が提唱する複合パラメータが日本人が英語を習得する際にもはたらくのかどうかを検証し、2つ目は学習者にとって習得がなかなか難しく、学習者にAvoidance(回避)されやすい傾向があるとされている英語の「句動詞」の習得について調査を行った。まだそれぞれの結果を論文にまとめている段階であるが、数々の興味深い結果が得られ、今後複合動詞研究に何らかの示唆を与えることができると確信している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
共同研究を進めていく上で、スカイプを活用し、春休み期間も頻繁にミーティングを行った。理論や仮説についてディスカッションを繰り返しながら、調査計画を練り上げ、調査を実施することができた。お互い遠隔地にいて研究を進めていく上でのハンディはあるものの、工夫することでそれを乗り越えられることを確信できた。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度ということで、これまで複合動詞の習得調査をすべて振り返り、これらの結果から何が言えるのかを考察して総まとめして発表していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
共同研究者と役割分担をして調査研究を進めているが、遅れが生じている分担領域があるため、次年度使用額が生じた。しかしながら、調査自体の実施に支障がある訳ではないため、今後の運営に全く問題は無い。
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