研究実績の概要 |
英語教育においてICT(Information and Communication Technology)の活用が進んでいるが、近年急速に進む、ICTの発展に応じた動機づけ研究はまだ十分とは言えない。そこで、ICTを英語の授業に積極的に活用している大学に通う大学4年生4人に対して、インタビューを行い、ICTを介して英語を学ぶ経験についての自己内省プロセスを明らかにする試みを行った。分析方法として修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(木下, 2003)を採用し、構造構成主義的質的研究法(西條, 2007・2008)をメタ研究法として取り入れた。学生の視点から、ICTを英語教育に活用する上での課題を課題においてICTの使用が決められている場合でも、独自の工夫を加えたり、ゲーム的要素を積極的に利用したりして、自律的で能動的なeラーニングを行っていた。この学びが成績の伸び、動機づけの高さに結び付いていると考えられる。以上の研究結果を学内研究会で発表した。 学生の英語学習への動機づけを理解し,動機を高める英語教育のあり方を考えるため,大学新入生に対し入学時までの英語学習に対する動機づけアンケート調査を3年間にわたり実施した。英語学習が「好きではない」と答えた学生が過半数を占め, 小学校から高等学校においては,高等学校で最も「好きではない」度合いが低くなる傾向がみられた。「好き」な理由と「好きではない」理由についてテキストマイニングの手法により分析したところ,前者の理由として最も多かったのが「楽しさ」, 続いて「自信」および「他者との交流」で、後者の主な理由は「難しさ」であった。「教師」の影響は比較的少ない。動機を向上させた学習者は他者とどのように関わってたのかを半構造化面接のデータを内容分析の手法に基づいて分析した。量的・質的研究の結果を中部地区英語教育学会石川大会で発表した。
|