当該年度は前年度に引き続き、九州の各藩のうち、調査が途中であった、平戸藩および佐賀鍋島藩の資料調査の継続と、熊本藩、佐伯藩の調査を実施する予定であった。 また、中国四国方面では、高松藩、赤穂藩、豊岡藩、萩藩の調査を実施する予定であった。これらの藩校の資料調査は申請当初から計画していたものである。楽の教習を実施していた藩校として、当時の資料を詳しく調査する必要があり、それを行った上で、各藩の比較や全国的な展開を考察する予定であった。 しかし大変遺憾ながら、コロナの関係で現地での資料調査が実施できなかかった。また各大学図書館や公共図書館も利用が難しい状況が続き、ほぼ研究を実施することができなかった。 本来であれば、事前調査のために関西近郊の大学図書館等の利用もする必要があったが、それらもコロナの関係で、どの大学等研究機関の図書館、資料館等は、他学の人の受け入れをほとんど行っておらず、一昨年までのように研究を遂行することができなかった。 今年度も現在は5月以降の緊急事態宣言等の影響で、大学図書館等の利用もできず、現地の図書館資料館等への調査も見通しが立っていない。秋以降多少収まるようであれば、開館状況を確認しながら、少しでも研究を進めていきたいと考えている。
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