今年度は、新型コロナウイルスの影響で、昨年の3月に史料調査が実施できなかったことによる、延長期間であった。本来であるならば、昨年度実施できなかった豊橋市美術博物館(愛知県)での、老中松平信明関係史料の2度の調査を行う予定であったが、所属先において国内出張が認められなかったため、実施が出来なかった。 史料調査実施のための再度の延長は現実的ではないと考え、これまですべての期間(平成28年度~令和2年度)の史料調査の成果の再検討と総括を行った。 所属している研究会が実施されなかったこともあり、今年度内の成果の発表には至らなかったが、特に松平信明を中心とした、江戸時代後期の将軍側近と幕府官僚の関係についての分析や、中期の綱吉、吉宗政権期の分析と論文執筆が進行中である。
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