清は西南辺境のタイ族国家に対して1720年代まで改土帰流(直轄地化)を進めたが、マラリアにより内地からの移住が困難なことなどにより最南部のシプソンパンナーでの改土帰流は断念した。シャン州東部のタイ族国家については、1750年代まではそこでの争いが清の境域内へ波及するのを防ぐのみであったが、1760年代の清緬戦争ではシャン州東部まで清軍は攻め入った。雲南南部を含め、この地域のタイ族国家には、以前からビルマ王朝との関係があったことを清はこのころ知った。シプソンパンナーについては、ビルマとの関係は黙認したが、中国の官僚に任命された現地のタイ族支配者(土司)が清の境域外に出ることは禁じた。
|