研究課題
2018年28日から5月7日までロシア連邦ハカス共和国アバカン市のハカス言語・歴史・文学研究所を訪問し、日露共同調査に関わる協定書を継続締結し、ハカスの地方調査を同研究所の考古学者と共同調査を実施した。まずは、ハカス共和国の北部地方に出向き、スレク山の岩壁岩絵や銘文、そしてその近郊の草原に残された青銅器時代のタガール時代の墓石を再利用する形で刻まれた9~12世紀頃の中世クルグズ可汗国当時のクルグズ族に特有のタムガの所在を調査し、拓本や写真で記録した。また、アバカン市近郊のウイバート河流域の草原に残されたタガール時代のクルガンに建てられた立石を再利用した中世クルグズ族の残した古代テュルク語銘文や関係するタムガ、岩壁画の調査を実施し、少なからず資料を採集することができた。また、イェニセイ河中流域のオヤ地区の草原地帯で、かつて報告された碑文に関連する古代資料の表面調査を実施したが、この地区では開発が進み、現地語資料の痕跡はわずかに確認できたのみである。次に2018年9月21日から29日にもロシア連邦ハカス共和国のアバカン市の言語歴史文学研究所を訪問し、同研究所の研究員とアバカン市近郊のウイバート草原で中世クルグズ時代のタムガや碑文調査を実施した。またミヌシンスク市郷土博物館に出向き、そこに所蔵されている糸巻き石に刻まれたイェニセイ銘文を写真撮影した。また同研究所で開催された研究会にも参加し、これまで未解読であった南イェニセイ文字で刻まれたトゥラン岩壁銘文の解読結果を報告した。2018年10月16日-23日にはロシア連邦サハ共和国の北東連邦大学(旧ヤクート国立大学)を訪問し、同大学付属博物館やヤクーチャ市郷土博物館等で、古代サハ族の文字資料や同地方出土の考古文物やシャーマニズム関係の民族資料などの資料蒐集を行なった。
すべて 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)
歴史と地理
巻: 721 ページ: 37-45
A. I. Poselyanin (ed). Material, the International Scientific Conference <Peoples and Culture of Sayan-Alati and surrounding territory
巻: 2018-1 ページ: 58-63
Mongolin Arkheologi 2018
巻: 1 ページ: 214-220
Sravnite7no-sopsctabitel7noe izuchenie Tyurkskikh i Mongol'skikh Yazikov, Materiali Mezhdunarodnoj Nauchiho-prakticheskoj Konferentsii, G, Yakutsk, 18-19 Oktyabra 2018 g, Yakutsk.
巻: 1 ページ: 13-25