研究課題/領域番号 |
16K03081
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大澤 孝 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 教授 (20263345)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | イェニセイ・クルグズ / 古代テュルク語 / タムガ / 岩絵 / アスキス / テプセイ / トゥラン / モンゴル高原 |
研究成果の概要 |
本調査では2016-2018年の期間では、現在のロシア連邦のハカス共和国に残存するクルグズ可汗国の古代テュルク語で書かれた銘文や関係するタムガ、そして同時代の岩絵などについて、現地の研究者と共同で表面調査を実施した。実施場所としてはハカス共和国の首都アバカン市から南西のアスキス地区、イェニセイ河中流域のトゥバ川下流のスハニカ山やトゥラン山、さらにイェニセイ河中流左岸にあるテプセイ山、そしてアバカン川に流れ注ぐウイバート川周辺の草原、キュン・タグ山の城砦である。これらの調査成果としては、新たな銘文の解読成果や従来の解読を訂正すべきものについては、国際学会で報告している。
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自由記述の分野 |
中央ユーラシア史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は中央ユーラシア史上、中央アジアのテュルク語化現象を引き起こしたイェニセイ・クルグズ族によるモンゴル高原への侵入とそれに伴う東ウイグル可汗国の崩壊という大事件に関わる歴史的背景を探るための一助として、現地の研究機関・研究者との実地調査を通して、10世紀前後のクルグズ族の古代碑文・遺跡・タムガや岩絵などを新たに収集したことは今後の当該研究テーマに取り組むための研究基盤を確立する上で、重要な意義を有する成果といえる。また本研究成果は、当時のクルグズ部族自身の目からみた彼らの文化や社会の特質を考察するための資料を新たに獲得したという意味で、重要な意義をもつものと考えられる。
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