• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 研究成果報告書

戦間期トルコ共和国における国民意識の内面化

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 16K03090
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 アジア史・アフリカ史
研究機関九州大学

研究代表者

小笠原 弘幸  九州大学, 人文科学研究院, 准教授 (40542626)

研究協力者 沖 祐太郎  
今井 宏平  
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードトルコ共和国 / オスマン帝国 / ナショナリズム / イスラム / 歴史認識 / 世俗化 / 国民形成 / 歴史教科書
研究成果の概要

本研究によって明らかとなった、トルコ共和国における国民形成の性格は、つぎの二点に集約されうる。1)共和国初期において、非常に強権的な形の国民統合・国民意識の形成がなされた。さまざまな分野で、意図的にデザインされた「鋳型」に国民意識を押し込んで形成しようという試みがなされた。2)こうした強力な「上からの国民形成」にたいして、アタテュルクの死後より、揺り戻しが発生した。アタテュルク時代に規定された「国民の形」は、読み替えと解釈によって、徐々に変質していった。道徳教育に形を変えたイスラム的な教育の導入も、そうした「下からの」ネゴシエーションの成果のひとつである。

自由記述の分野

歴史学

研究成果の学術的意義や社会的意義

年々、中東・バルカンにおける地域大国として、トルコ共和国のプレゼンスは高まってきている。にもかかわらず、これまで、我が国ではトルコ共和国の歴史に焦点を当てたまとまった学術的研究は存在しなかった。トルコはなぜ、中東で唯一、安定している国民国家を形成しえたのかという問題、すなわち本研究による検討は、今後の中東の将来を見据えるための重要な材料を提供する。その意味でも、本書の持つインパクトは大きいものと考える。

URL: 

公開日: 2020-03-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi