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2019 年度 実施状況報告書

ブルゴーニュ移動宮廷と在地社会をめぐる比較・交流史的考察

研究課題

研究課題/領域番号 16K03117
研究機関宮崎大学

研究代表者

中堀 博司  宮崎大学, 教育学部, 准教授 (90423558)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード西洋史 / 宮廷 / ブルゴーニュ / 中世 / 比較・交流史
研究実績の概要

4年目の2019年度には、研究代表者の中堀が、低地地方の主要都市リルにおいて追加の調査を実施した。リルは、ブルゴーニュ公国の形成から崩壊までほぼ1世紀を通じて北の拠点で(南の拠点はディジョン)、同市にかかわる調査は以下の通りである。
①ブルゴーニュ公滞在時の宮廷・都市イベントに関する新たな文献資料調査、②宮廷・都市イベントを記述する年代記の分析(特に重要なのはJ.デュ・クレール『覚書』)、③都市リルの宮廷関連施設についての地誌的検討である。
①~③は相互に関連するが、特に③都市地誌の検討が重要である。1450年代以後、第3代ブルゴーニュ公(フランドル伯)フィリップ・ル・ボンは、新たにリウール宮(Palais Rihour)の建設を開始した(その一部遺構のみ現存)。その結果、1460年代から、フランドル伯がそれまで居所としてきたド・ラ・サル館(Hotel de la Salle)は、都市リルに譲渡されたのち16世紀には廃棄された。ところで、このド・ラ・サル館においてこそ第1回金羊毛騎士団総会や名高い雉の誓いの宴、また宮廷貴族の結婚式ほか数々の祝祭イベントが繰り広げられたが、実はその所在地すら謎めいたままである。この点を明らかにするための資料調査・収集を、リル大学附属図書館、ノール県文書館、リル市立文書館および図書館で重点的に実施することができた。
その他、研究協力者の畑は、前年度までに収集した史資料の分析に基づき、ホラント・ゼラント都市に関する報告を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

予定最終年度1年間全体について、所属研究機関から現地フランスでのサバティカル研修の許可を得た結果、資料収集含めて研究自体は進展したが、その反面、追加の論文投稿や研究協力者との打ち合わせ等が困難になったことによる。また、突然のコロナ禍による支障も大きい。

今後の研究の推進方策

最終年度の2020年度は、成果報告書の全体像を見据えた上で、既に得られた画像・資料等を整理しつつ、研究協力者とともに、国内外での研究集会における情報交換や資料調査を継続して実施する。
また、これまで同様にブルゴーニュ宮廷をめぐる特定のテーマを絞り込みつつ、可能な限り論文執筆や学会口頭発表等の成果公表を実施していく。

次年度使用額が生じた理由

理由は、研究代表者が所属研究機関からサバティカル研修の許可を得たことによる予定変更にあるが、延期した最終年度に、成果公表のための製本代や研究打ち合わせ代に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ブルゴーニュ公とホラント・ゼーラント2019

    • 著者名/発表者名
      畑奈保美
    • 学会等名
      第21回ブルゴーニュ公国史研究会

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公開日: 2021-01-27  

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