現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2年目は、①史料・文献の調査・収集・分析を継続する一方、②紀元千年前後の時期における終末論の高揚、及びそれと皇帝オットー3世の「ローマ帝国の改新」政策の関連性を中心に研究展開したが、いずれも当初の計画通りの進展を得ることができた。特に②については、3年間の研究計画終了後の刊行を予定していた『紀元千年の皇帝-オットー三世とその時代』の刊行が、3年目のスタートする2018年5/6月の時点で実現することとなった。 この他、本研究と密接に関連する書評が刊行された(参照、研究業績)。また、ドイツ、レーゲンスブルク大学のH・H・コルテューム教授と共同で、本研究と密接に関連する史学史のテーマについての共同研究を進め、Hans-Henning Kortuem, "Gut durch die Zeiten gekommen" Otto Brunner und der Nationalsozialismus, in: Vierteljahrshefte fuer Zeitgeschichte, 66-1, 2018, S.117-160として研究協力の成果が一つの結実を見た。三佐川の貢献は、S.143 Anm.120で言及されている。 最後に、本研究に先行し、その前提となった『ドイツ史の始まり―中世ローマ帝国とドイツ人のエトノス生成』(創文社 2013年)が、2018度第108回日本本学士院賞を授与されることが決定した。
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