ドイツとニュージーランドの中等地理教育における世界地誌学習(特に環境領域)について、日本を含む東・東南アジア諸国と対比させながら、その特徴を明らかにした。また、教科書や副読本を用いて、中等地理教育カリキュラムの国際比較を試みた。 ドイツでは州による相違が大きく、学校や教員にも比較的大きな裁量が認められている。発展的学習をスムーズに行えるように、多様な副読本等が用意されていた。ESDやSDGsを意識して、内容主義よりも方法主義を重視する傾向が強まっている。ニュージーランドでは、方法主義の導入がドイツよりも更に早かった。直面する課題の解決に向けて行動できる生徒を育成することが、強く意識されている。
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